この
白山神社は、
陸奥国分寺の境内にあるのだが、
以前、陸奥国分寺薬師堂を訪れた時は、その存在に気がつかなかった。
この神社は、陸奥国分寺の創建以前から祀られていたと伝えられていて、陸奥国分寺の創建に際して土地を貸した神だという。
陸奥国分寺といえば、奈良時代の740年頃に創建されたとされていることから、この神社は、それ以前から存在していたということになる。
ただ、文治5年(1189年)の
奥州合戦で国分寺とともに全焼したとも伝えられており、
戦国時代にこの地方の領主である国分氏の保護下にあったとのことで、国分能登守(
国分宗政)が再建したとも、
国分盛重が天正年間(16世紀後葉)に再建したとも言われているようだ。
現在の本殿は、
伊達忠宗が寛永17年(1640年)に建てたもののようで、1955年に宮城県指定有形文化財に指定されたようだ。
明治4年(1871年)には郷社となったようだ。明治初期には、仙台とその近辺に県社以上の神社はなく、郷社はこの白山神社だけであったという。
しかし、1874年に新設された
青葉神社が県社に指定され、この白山神社は影が薄くなったようだ。
この神社の境内には、この白山神社の拝殿、本殿の他に、境内社が並んでおり、左側には須賀神社、八幡宮、雷神宮が並んでおり、
さらに奥には稲荷神社があった。また右側奥には天満宮があった。まさに八百万の神々といった感じで、なんとも賑やかである。
【所在地】
仙台市若林区木ノ下3−9−1