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とかく権力者が批判の的になるのは世の常だ。権力者を自由に批判できる今の日本は、ま
だまだ平和な社会とは言えるだろう。安倍首相が世の批判の的になって久しいが、まだ一
向にその批判は静まる気配がないようだ。
安倍政権が批判される原因の元になっている一番は、その独裁的な手法だろう。「決めら
れない政権」と揶揄された民主政権党政権の反動からか、こんどは「独裁的に決めすぎる
政権」になってしまっていることだ。強引に行われた集団的自衛権行使のための閣議決定
及び安保法制関連法の成立をはじめ、「国家を愛せ!」とか「企業は内部留保せず投資せ
よ!」とか「白熱電球や蛍光灯を製造中止にして全部LED照明にしろ!などなど。政府
が口出しすべきでないことまで指示を出す。戦中を思わせるような「全体主義的言動」に、
なんだか恐怖さえ感じる。まるで「欲しがりません勝つまでは」と国家総動員で戦ったあ
の戦時下の状態が、また蘇ってきそうだ。
このまま安倍政権が続いたら、どんな社会になっていくのだろう。そんな不安から人々は
安倍政権を嫌っているのだ。

はじめに
・権力を嗤わらない笑いなど笑いではない。首相の安倍晋三に呼ばれて、のこのこ出かけ
 るたけしや大田は、それだけでお笑い芸人失格なのである。
・すべての道化は戦争を否定する。戦争とはこわばりであり、道化はすべてのこわばりの
 敵であるからだ。
・この国を戦争のできる国にした安倍によって、笑いが殺される日が来る。いや、すでに
 来ていると私は思っている。 
・日米同盟の強化やらで、日本はアメリカに吸収されるかもしれない。併合されれば国旗
 も国歌も変わる。国旗はアメリカの星条旗の星の一つが赤い丸になるだろう。
 
安倍晋三の無知、無自覚、傲岸を嗤う
・国会見学ツアーで小中学生が「安倍さんはどうして国会議員という職業に就いたんです
 か?」と聞いた。それに対する答えが「それはですね。私の父もこの仕事をやりました。
 私のおじいさんもこの仕事をやりました。だからこの職に就きました」と言ったんです。
 「これは正真正銘のバカだ」と私が確認した瞬間です。かりそめにも一国の首相を経験
 した人なんですから、せめてもう少しまともなことを言うかとおもったんですけどね。
 ほんとにがっかりしました。
・「安倍さんは国会議員というものを、単にひとつの職業としか見ていないんだ。国民の
 思いを背負っているという意識がこれっぽっちもないんだ」と思いますた。  
・安倍首相は「汚染水の影響は完全にブロックされている」と言いました。たしかにブロ
 ックはしていますよ、自由な報道を、コントロールしていますよ、逆なんですよ、マス
 コミを。言っていることとやっていることが。やらなくていいことをやり、やるべきこ
 とをやらない。だから、「あべこべ内閣」なんて呼ばれるんです。  
・福島で原発がいかに危険なものかをあんなに味わったにもかかわらず、なおも「日本の
 原発技術は世界一安全」などと言って、しきりに原発を海外に輸出しようとしています
 ね。訪ねていっては口先だけでペラペラと調子のいいことを言って、売りつけるって、
 怪しい訪問販売と同じじゃないですか。
・「日本を取り戻す」とよく阿部さんが言いますよね。日本を取り戻すどころが、アメリ
 カにいい顔をして、アメリカの力を取り戻すことばかり約束している。あれだけ尖閣諸
 島とか竹島という「領土」にこだわるなら、基地として使われる土地をアメリカから取
 り戻すことを考えていしいですよね。安倍の「日本を取り戻す」とは、戦前の日本を
 取り戻そうとしているんだよ。
・安倍さんは、集団的自衛権について会見するときなんかも、パネルと使って、「国民を
 守る」ために海外派兵が必要なんだとあんなに言っていたじゃないですか。あれもやは
 りウソだった。軍隊というのは、基本的に国民を守ってくれるものじゃない。国民の生
 命、身体、財産を守るのは警察の使命であって、武装集団たる自衛隊の任務ではない。
・権力者は、派兵の目的を「国民のみなさんを守るためだ」と言う。表向きはそういうこ
 とにしておかないと都合が悪い。満州にいた関東軍というのも、日本から満州に渡った
 在留邦人を守るという名目で派遣されるわけだけど、派兵されたらこっちのもの、勝手
 に戦争を始めたわけだよ。しかもソ連軍が進行してきたとき、真っ先に満州から逃げ出
 したのは関東軍だった。一般人が引き揚げ船に乗ろうとすると、「お前たちの乗る船じ
 ゃやない」と突き飛ばして我先にと自分たちが乗り込んだ。実際のところ、軍隊は国民
 を守ろうとはしない。誰を守るか。国を守るという名のもとに、権力者を守る。だから、
 安倍の口から「わが軍」という言葉が出てきた。
・「国民のみなさん」とか、「国民一人ひとりが結束して」とか言うけれども、本当に一
 人ひとりの立場とか気持ちを考えたことがあるのか。まったくないと断言できる。みん
 な束ねたもの言いをする。それはやっぱり大事なことが欠落していると思うですよ。 
・安倍がしきりに「切れ目なく」「切れ目なく」と言うのは、個として一人ひとりが自分
 でものを考え、判断し、行動されたら困るから。切れ目なく国民として、庶民として管
 理体系の中で束ねておきたい、ということ。
・安倍さんはなにしろ過去に学ぶということのできない人。過去からも、現在からも目を
 そらす。それでは建設的な未来なんか目指していけるわけがないですよね。 
  
「笑い」を抹殺するのは誰だ?
・「まじめってそんなにいいことか?」と私なんかは思う。まじめにだってよくないとこ
 ろはある。詐欺だって、殺人だって、「これが正しいんだ。この道しかない。これが唯
 一の解決策だ」とへんな思い込みで一生懸命やってしまう場合もあるわけで、まじめに
 やられちゃ困ることもある。
・戦争はとにかく「まじめにやれ」の連続ですよね。どちらも自分たちの理屈で、「自分
 たちこそ正しい」と信じ込んで対立が起こる。それで「話しても拉致が明かない」と戦
 争して、どっちが正しいか決着をつけようとする。人殺しをすることに、まじめに全力
 を注ぐんですからね。戦争のときというのは、まったく心に余裕がなくて、もっともこ
 わばっているクソまじめの状態。
・テレビ朝日の「報道ステーション」で、コメンテーターの古賀茂明さんとキャスターの
 古舘伊知郎さんが生放送中に口論になった一件がありましたね。あれ、何かちょっとで
 もユーモアを入れて笑いのほうに持っていければ、あんなふうにならずに済んだんじゃ
 ないかな、と思ったんですよ。どちらも、まじめにいきすぎたんじゃないですかね。
・テレビ局への上からの圧力・介入は、相当なものになっている。放送法の改正が取り沙
 汰されているけど、放送事業というのは免許事業だから、テレビ局は根っこのところで
 は国に逆らえない部分があるわけですよ。だから放送法を盾にされると、何も言えなく
 なる。自民党が放送局の幹部を呼びつけて聴取するというのは、やるすぎですよね。
・権力を批判したり風刺したりして笑いにする立場の人間が、権力者のところにほいほい
 行ってはダメだよね。もう言いたいことが言えなくなる。笑いの自殺行為だよ。
・森喜朗は「バカだ、バカだ」とさんざい言われてきたけれど、安倍に比べたらまだまし
 だったなって感じがある。陰湿ではないからね。
・私は小泉純一郎のことを「小泉単純一郎」「入口に入るとすぐ出口」って言ってたんだ
 けど、小泉のほうが安倍よりまだ奥行きがあったよね。安倍は奥行きゼロ。入口と出口
 が一緒。
・小泉は、アメリカ一辺倒で、中国とアメリカの二次方程式が解けなかった。次の安倍は、
 一次方程式も解けない。その次の福田には最初から解く気がなくて、その次の麻生は方
 程式の意味がわからなかった。いまは一次方程式が解けないのがナンバーワンで、方程
 式の意味がわからないのがナンバーツー、このツートップだ。

笑いは弱者の最高の武器である
・笑いというのは、人間の弱さ、愚かさ、あさましさ、あるいは社会の理不尽さに対する
 憤りや絶望といった感情を、形を変えて発散させるものですよ。
・自分の弱い部分をさらけ出せない人、隠して、虚飾のベールで覆って、自分の実像より
 大きく見せたがる人は、自分でも気づかないうちに、自意識をどんどん肥大化させてい
 く。人からバカにされたくないから、虚勢を張り、威圧的な態度を取る。安倍というの
 はそういう人間だと思うんです。
・安倍さんの一番のコンプレックスは何でしょうね。学歴でいえば、母方の祖父・岸信介、
 父方の祖父・安倍寛、父の安倍晋太郎、みんな旧東京帝大出身だから、子ども時代から
 相当プレッシャーを受けてきたはずです。成城大学卒業という学歴に箔をつけようとア
 メリカ留学を試みるも、まったくものにならず、そそくさと逃げ帰ってきている。 
・直接、批判さえることがイヤなので、日本から逃げ出して海外に行っては調子のいいこ
 とを約束し、国民の税金である金をバンバン出して、いい格好をする。そりゃあ、相手
 の国も、都合のいい金づるなんだから、いい顔をするよね。
・フランスの「シャルリー・エブド」紙の風刺イラストというのは、権力とか理不尽な力
 に対抗する姿勢ではないと思うんだよね。けっして褒められるレベルのものではない。
 ただ、そのレベルのものであっても、国中があれだけ反応した。あれだけの大規模なデ
 モが起き、表現の自由を脅かすものに対する抗議行動に出た、ということがすごいなと
 思った。風刺のレベルがどうという話じゃなくて、自由が脅かされることへのものすご
 い反発、その重み、厚みみたいなのを感じたよね。

大切なことがみんな、笑いの「師」が教えてくれた
・どこかの国の首相は、畏れというものを知らない。それこそ、これまでの政権が、改憲
 をせず、戦争をしないでやってきたことの意味、多くの人々の積み上げてきた知恵とい
 うことをきちんと知ろうともせずに、傍若無人に「オレが変えるんだ」とか息巻いてい
 る。
・安倍さんは虚勢ばかりで、本当は弱い気がするんです。自分を叱ってくれたり、拡げて
 くれたりする人生の師にめぐり会ってきていないのかもしれませんね。それで視野、も
 のの考え方がいっこうに拡がっていかず、おじいちゃんの岸のことしか見えないんじゃ
 ないかという気がするんですよ。
・よき友もいそうにないよ。だから、権力者としての安倍に近づいてきて「よいしょ」す
 る者ばかりを身辺に置く。ひとり天狗にして、裸の王様になっているわけですね。

笑いは人間を開放する
・下ネタを下品だと蔑む人は、下ネタ話をするっていうだけで、その人の意見に耳を傾け
 なかったりすることがある。一段下に見るような感覚ですね。低級、低俗、だから信用
 できない、と。ものすごく歪んだ先入観ですよね。裸の写真とかエロネタ記事が何も載
 っていない雑誌は一流なのか。そういう雑誌の記事がすべて正しいのか。そんなことは
 ないわけですよね。公序良俗に反するとかいって、エロがらみのものがあるだけで蔑視
 するのはおかしい。既存社会の常識の枠にとらわれ過ぎているわけですね。
・エロというだけで目の仇にするのは狭量だってことです。エロ話はしなくても、品性下
 劣なやつはいる。下ネタとかエロ記事は下品と決め付けて、お上品ぶる人ほど、人を序
 列化して差別したがる人だと思うんだよね。 

違いを愛そう
・愛国心、愛国心、国を愛せ、と安倍さんはいつも言っています。けれども、本当に素晴
 らしい国になれば、みんなが自然に国を愛するようになります。安倍はそれがわまって
 いないね。みんなから愛される国にしようという姿勢を何も見せないで、バカのひとつ
 覚えで、「愛国心、愛国心」とわめく。非常に無粋な話ですよ。
・そういう人は、絶対愛されないですよね。一方的な強制になったら、それはもう愛では
 ない。ストーカーだよ。ストーカーっていうのはひとりで勝手に思い込んで何をするか
 わからないでしょ、だから怖いんですよ。危険なんですよ。笑いを強制するのはおかし
 いっていうのは誰でもわかる。しかし愛を強制することは、愛の強さと錯覚されること
 がある。だから困る。
・安倍さんは、国というのを地図の上でしか捉えていないんじゃないかと思うことがあり
 ます。地図を広げて、線を引いて、ここまでは日本の領土だとか、四角四面に土地を分
 けようとする。地球が丸いということがわかっていないようなものですよ。国境線とい
 うのも、地図みたいに線を引いてあるものだと思っているんでしょうね。