生き方の哲学 :丹羽宇一郎 |
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この本は、いまから2年前の2022年に刊行されたもので、内容はこの本の著者自身の 生き方の姿勢を述べたものだ。 簡潔にまとめると。 ・働くことは生きること ・人間は生きるために働くのではなく、働くために生きている ・死ぬまでベストを尽くせ ・毎日、いつでもどこでもベストを尽くせ ・その結果が自分の実力なのだ これは、簡単なように思えるが、モーレツな仕事人間でなければ、なかなか貫けないこと だと軟弱人間の私には思えた。 なお、私は生きるために働いてきた。働くために生きてきたわけではないことだけは明確 に言える。 過去に読んだ関連する本: ・死ぬほど読書 |
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まえがき ・衝撃的なニュースが飛び込んできました。 2022年2月、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻です。 世界のどこアで思いもよらぬ戦争が起きます。 ・二度にわたる世界大戦で私たちは言語を絶する参加を経験したにもかからず、世紀が変 わっても、懲りずにまた同じ過ちを繰り返そうとしています。 ・遠い国の戦争のことだけではありません。 自分たちの社会生活を顧みても、大方の男が威張って上下関係が幅を利かすタテ型社会 や、責任の所在があいまいな無責任体制はいっこうに変わっていません。 ・人間そのものが変わっていないのだから、いくら組織の制度や仕組みをいじっても、 国も会社も生活も変わるわけがありません。 それらを動かしているのは、まぎれもなくわれわれ人間だからです。 国民が動かなければ国は動かないし、社員が動かなければ会社は動きません。 だから、問うべきは国家でも会社でもなく、人間そのものです。 ・人間にとって、仕事とは何か。 お金とは何か。 幸福とは、成功とは。老いとは。死とは・・・。 「ペン」より「パン」(人間はお金を常に求める動物だ) ・「私たちはどのように生きるか」という問いは、「私たちはどのように生きてきたのか」 ということであり、それはつまるところ、「人間と何か」という問いにつながります。 ・人間は何のために、何を求めて生きているんだろうか。 人間は何があれば幸福なんだろうか。 人間が求めるのは人なのか、金なのか。 「心飾りなく正直に言えば、人間、行く着くところはお金です」 ・「ビジネスマンとしては、カネの匂いのしないやつはダメだ」 とくにトップに立つ人間は、この「カネの匂いがするかどうか」が重要です。 ・「カネの匂い」って、どういうことか。 何をするにも「儲かっているか」「ナンボの話や」とお金をベースに考えることでしょ う。 ・貧しい者には貧しい者の幸福感、金持ちには金持ちの幸福感があると思います。 高級車に乗って毎晩、三ツ星レストランで散在している家族と、軽自動車に乗って、 たまにフェミレスで家族団らんを楽しむ家族。幸福度に違いがあるでしょうか。 ・お金が入ってくれば入ってくるに従って、生活と同じように価値観も変わってくるので す。同じ金額だからいって、同列に論じることはできません。 お金の価値、お金の強さは、せいかつと連動して変わっていく、ということです。 人間が年齢とともに成長するように、お金も成長しているのです。 加齢に伴っても、お金の価値は変わるでしょうね。 ・日本は今でもGDPはアメリカ、中国に次いで世界第三位の地位にあり、国家としては パンの時代を過ぎてペンの時代に入っています。 しかし、給与だけで生計を立てている人に、「パンかペンか」と尋ねれば、多くはまだ 「パン」と答えるのではないでしょうか。 ・仮に、社会の二割が「金持ち」、二割が「貧乏人」、残りの六割がその間の「普通」と するなら、普通以下の八割の人々は、かなりの割合でペンではなくパン、すなわち「思 想」よりも「お金」を選ぶのではないか、と私は思います。 そしてお金を十分に蓄えている上澄みの二割にしても、その一部あるいは多くは、やは りさらなるお金を求めるのではないでしょうか。 ・近年、社会的格差拡大、過剰な消費、地球規模の環境破壊など、私たちは資本主義がも たらす深刻な危機に直面しています。 それに応じて、「資本主義の危機」「資本主義の限界」「資本主義の臨界点」「行き過 ぎた資本主義」といった言説が盛んに繰り広げられるようになってきた。 ・国民が「競争」でなく「共有」する、水、空気、のごとく平等に無料で消費できる「コ モン」(共有財)を基礎とした新しい資本主義の時代が到来するとの説が評判のようで す。 あるいは、資本主義を駆動するエネルギー源である「人間の無念の欲望を疑え」といっ た言説も散見されます。 ・しかし、私に言わせれば、人間の欲望を原動力とする資本主義は限界も臨界点もありえ ず、すべてが競争と成長であり、人間が主人である限り、背長・発展はどとまることな く永遠に続きます。 ・そして、欲望と競争をもとにした征長・発展がないかぎり、「コモン」のような自由平 等も実現しないのです。 パン(成長)があってこそ、はじめてペン(自由平等)の世界に至るのです。 ・資本主義を動かしているのは、ほかならぬ人間であり、その人間が常に豊かさを求める という根本において変わらないかぎり、今の資本主義も本質的に変わらないからです。 ・人間はモノによってのみ幸せになるわけではありません。 新しい食べ物や新しい乗り物、新しいレジャーがなくても、競争・成長で幸せを感じる ことはできます。 ・人間は常に幸せを求めます。そのために豊かさを求めます。 人間が豊かさを求めるかぎり、豊かさを求める心が変わらないかぎり、成長、欲望、 競争という資本主義の精神は永遠に続くのです。 ・人間に幸せを与える「豊かさ」の中身は、時代によって変わりますが、それは何におい てもまずパンであることは時代を問わず変わりません。 パンが満たされたうえで、現代の豊かさを実現させるのは競争・成長の心であり、自由 であり平等の精神でしょう。 ・人間の心が成長すれば、欲するクオリティーは変わります。 それは時代とともに豊かさの中身を変えていきます。 仕事(働くことは生きること) ・私が考えている「仕事」とは、「働くこと」「労働すること」です。 単に生計を維持するための職業だけを指しているのではなく、NPOなどの非営利活動 でもボランティアでもいいし、家事労働も立派な仕事になりえます。 ・働くことは人間本来のありようです。 人間は生きるために働くのではなく、働くために生きているのです。 すなわちワーク=ライフ、仕事=人生であり、生活です。 ・誤解しないでいただきたいのは、私は「家庭を無視せよ」と言っているわけではないし、 「みんな私たちのように働け」と言っているわけでもありません。 仕事をガンガンやって、家庭も大事にする。それは理想的です。できる人はそうしてい るでしょう。 ただ、私の経験から言って、そんなことを完璧にこなすことはできません。 ・断言しますが、洋の東西を問わず、いつの時代も一流の仕事をしている人は、例外なく 練る間も惜しんで働いています。 何か一事を成すには、何かを犠牲にしなくてはならないからです。 ・ワーク=ライフ、仕事は人生そのものであり、生活そのものです。 両者はバランスを取るようなものではありません。 仕事が人生ならば、生き方が変われば人生が変わる、生き方が変わるのということです。 ・日本の企業では、各部署の部長、部長代理、課長などの役職の権限と責任の範囲が実に 曖昧模糊としています。 組織運営の要は権限と責任です。 それがはっきりしていないと、一つの事業について責任を負う範囲が見えず、無責任体 制が常態化します。 ・事業が失敗してあり、問題が生じたりしても、 「いや、自分にはその権限がないので」 と責任逃れができます。 責任の範囲がはっきりしていないため、互いに責任を追及することもありません。 かくてだれも責任を取らないまま問題はうやむやになり、そのまま放置されることにな ります。 そして、失敗を未来に生かす貴重な機会を自ら失ってしまいます。 ・権限もなければ責任も取らない、かたちだけの上司に部下は「これほど楽な職責はない」 と従っていくことを喜びます。 そうして組織の運営も、お役所同様の年功序列となるでしょう。 ・こうした無責任体制は、会社経営に限ったことではりません。 戦争責任から始まって、巨額の財政赤字や年金問題、核のゴミ問題などに象徴されるよ うに、日本社会の全般にわたって、年功序列性能責任体制がはびこっていくことになり ます。 ・日本社会は、そろそろ自らの「いい加減さ」を自覚して、それぞれの権限と責任の所在 と範囲を明確にする必要があります。 ・「仕事の上で成長するにはどうすればいいでしょうか」 私自身、よく尋ねられることです。 二つだけ助言します。 まず、自分の心に刻みつけるべきことをノートに書き留めておきなさい。 人間は忘れる動物です。 誰にせよ、どんなに立派な話を聞いても、時間が経てば、よほどのことがない限り、 そのほとんどを忘れてしまいます。 だから、忘れること自体を悔いたり嘆いたりする必要はありません。 人間としては当たり前のことです。 ただ、「これは忘れたくない」と思ったことは、日記なり備忘録なりノートに書き留め ておくことです。必ず成長の糧になります。 ・第二に読書をすることです。 読書の効用は三つありますが、一つ目は、論理的思考力を養えることです。 物事を掘り下げて考える力、本質をとらえる力は読書をすることでしか得られません。 とりわけ仕事を進めていくには、論理的な思考力は必須と言えます。 ・読書の効用の二つ目は、想像力が鍛えられることです。 人間一人の想像力など、たかが知れています。 大体自分の世界をベースにしてしか、物を考えることができません。 ・三つ目の読書の最大の効用は、感情や感性が豊かになることです。 喜怒哀楽の彫が深くなり、感激、感動がより大きくなります。 そうして人生が深く耕されます。 すなわち読書は、私たちのかぎられた知識と経験を広く深くし、頭を鍛え、人生を豊か にしてくれます。 ・少なくとも30分の読書をできるだけ毎日のように何十年も続けることです。 その積み重ねが自分を作り上げていくのです。 毎日、読書を続けた人と読書を続けなかった人、その差は20年ほど経つと歴然として くるような気がします。 ・「記憶ではなく、記録を残せ」と書きましたが、読書も同じです。 本を読んでいるときに、大事な箇所には傍線を引いたり、マーカーを引いたり、付箋を 貼ったりしているかもしれませんが、そんな程度では読書はほとんど力になりません。 本当に心に刻みたい言葉があれば、ノートに書き出すことです。 書くことで記憶に刻まれ、折りに触れて思い出すことができます。 そうして初めて本に書かれていた大事なことが教訓や戒めとなり、大切な資産となりま す。 目で見て、声に出して、耳で聴いて、手で書いて、五体の機能をフルに活用してこそ読 書は意味を持ってきます。 人間の能力は厄介なものです。 読書は頭ではなく、身体でするものなのです。 成功(出世を目指して出世したヤツはいない) ・まず、仕事をするうえで心がけてほしいのは、 「自分が何をしたいのか」 をクリアにすることです。 何をしたいのかもはっきりせずに、「一生懸命やれ」「我慢をしてやれ」と発破をかけ られても、プレッシャーが増すばかりです。 ・あなたやあなたのグループが仕事をするうえで到達したい目標は何ですか。 その目標に向かって忍耐強く、力と尽くしてください。 ・目標は自分が達成できる高さにしてください。 あまり高い目標選定を掲げると、どこかで無理をしたり、達成できなかったりしたとき の失望や落胆のほうが尾を引きます。 ・自分の目的をはっきりさせて、将来をどうするかを考えながら生活する。 自分の人生を自ら設計していくのは、たとえうまくいかなくてもひとつの幸せな生き方 です。 ・目標を持って努力するのは大切です。 でも一度に自分の思いをすべて実行なんかできません。 だからこそ最初に目標を立てることです。 一度に全部をやろうと思わないことです。 ・どういう人が出世するのか。 懸命に仕事をする人です。 懸命に仕事をして、周囲の人が、 「あの人はたいしたものだ。しっかりしてるよ」とうわさをする。 社外の取引業者の人たちからも、 「おたくの〇〇さんはすごいね。言われたことをきちっとやってくるね」 という評判がたてば、その人の出世はほぼ間違いありません。 ・「仕事に喜びや面白さが見つけられない」「仕事にやりがいを感じることができない」 という人には、 「あなたの仕事について、人にホメられるように努力をしなさい」 という言葉を私から伝えたいと思います。 ・自分の好きな仕事は何か、誰もが最初からわかるはずがありません。 生まれながらにして好きなものがある、特異なものがある、それはごくごく限られた一 部の人たちの話です。 人にホメられるように努力を重ね、実際にホメられた。 そのとき、その仕事が好きになり、面白くなり、得意になっていきます。 ・仕事に喜びを見つけられない人は、人のせいでも、環境のせいでも、遺伝子のせいでも なく、あなた自身の努力不足のせいだと言えます。 ・ビジネスの基本は、相手を喜ばせて、こちらも喜ぶことです。 相手から富や財を奪うことではなく、むしろ与えることです。 ・近江商人に300年以上にわたり連綿と受け継がれている「三方よし」です。 「買い手よし、売り手よし、世間よし」 という三者が「よし」となる商いをするべきだという教えであり、戒めです。 売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手が心の底から満足する。 「世間よし」というのは、さらに商いを通じて地域社会の発展や福利の増進にも貢献す る、ということです。 覚悟(死ぬまでベストを尽くせ) ・だいたい私の経験からすると、人間、齢を取ると、自分の考え方が変わるということは ほとんでありません。 俗に言う「頭が固くなる」ということです。 年寄りはおしなべて自分の体験の範囲内でしかものを考えることができず、自分の理解 の範囲外にある新しい領域に踏み出す勇気と情熱はありません。 発想にもアイデアにも限界があります。 残念ながら、老人には若者ほど会社を変える気力とパワーはありません。 当事者の私が言うのだから間違いありません。自戒を込めて記す事実です。 ・もし、そういう年寄りが社会のトップの座に居座り続けたらどうなるか。 今の日本を見ればわかります。 政界、官界、財界、至る所に年寄りが居座って、やたらと権力を行使しているじゃない ですか。 そのことが、日本が時代に応じて変わっていくための大きな障壁になっていることに、 当事者がどれだけ気づいているでしょうか。 いわゆる「老害」です。 ・普通の人は60歳か65歳か70歳か、一定の年齢を過ぎたら、ご自分のできる範囲の ことをやればいいと思います。 やる気があれば、仲間と起業してもいいし、地域のボランティアやコミュニティ活動に 尽くしてもいいでしょう。 ・あなたはこう言うかもしれません。 「年を取って自分ができる仕事なんて、そうは見つかりませんよ」 そんなことはありません。 働く場所はいくらでもありますよ。 「見つからない」と言っているのは、あなたが仕事を選んでいるからです。 老人の介護や公園の清掃など、報酬は少ないかもしれませんが、力仕事は無理でも誰か がやらなければならない仕事はどこにでも必ずあります。 「仕事がない」というのは、そうした仕事が最初から自分の選択肢に入っていないから ではないでしょうか。 ・そこでじゃまをしているのは、それまでの肩書に伴う虚栄心です。 プライドが許さない。草むしりやマンション掃除をしている姿なんてかっこ悪くて、 以前の同僚や部下に見られなくない・・・。 気持ちはわかります。 ・確かに自分一人だけが草むしりをしたり、掃除をしたりするのは勇気がいります。 でもみんなが自分と同じようにあちこちでやるようになれば、特別なことではありませ ん。要は「慣れ」ということです。 何事もやってみなければわかりません。 あまり深く考えずに、まずやってみる。 やってみて初めて良いところも悪いところもわかります。 過去の肩書にとらわれていると、生きる世界が狭くなります。 これまでの略歴とはいったん縁を切って、「ただのいじさん、おじいさん」「ただのお ばさん、おばあさん」として、セカンドライフを歩んではいかがでしょうか。 ・考えているだけでは人生、永遠に何も変わりません。 元気を出して「二、三日で終わるかもしれない」という気持ちでもいいので一歩踏み出 してみましょう。 ・毎晩の就寝前の読書と同じで、小雨が降ろうが小雪が降ろうが、かなり天候の悪いとき を除いて、毎日歩いています。 自宅近くの遊歩道を中心に少し早歩きで、その日のコンディションに合わせて速さを加 減しています。 ・私は歩きながら、物を考えます。 アイデアが浮かぶと、忘れないようにメモを取るため、紙と鉛筆を持って歩くようにな りました。 しかし、書き留めるには、いちいち立ち止まらなければいけないから不便です。 録音機をもって声を吹き込むようにしてみましたが、歩きながらしゃべったり、立ち止 まって吹き込んだりと、やっぱり面倒です。 「歩いている間に忘れるようなアイデアなら、もともと大したことがない考えだ。 本当に重要なら忘れないはずだ。」 そう気づいてからは、手ぶらで歩いて、帰宅後にメモをするようになりました。 ・突然歩けなくなった病気を患ってからは、毎日、午前と午後にリハビリと称して自分流 の軽い運動を半時間ほどしています。 血流を良くするため、筋肉を伸ばすストレッチです。 無理をせず、自分の調子に合わせるのが長く続けるコツです。 生きる(いつも自分の心に忠実に生きよ) ・社会は不平等で、人生は理不尽です。 しかし一方で、貧しい家庭に生まれながら、刻苦勉励して社会的に成功したり、立派な 業績を残したりする人物も少なからずいます。 いや、むしろ名を成した人の多くは、幼い頃に環境に恵まれなかったり、若い頃に逆境 や挫折を経験したりしています。 ・親次第であなたの人生がすべて決まるわけではありません。 家庭環境であなたの将来が完全に左右されるわけでもありません。 不遇と不運が一生続くわけではなく、長い人生の本の一時期のことです。 不遇と不運が親や家庭のせいということは、もちろん事実としてあるでしょう。 しかし、都合の悪いことはすべて親のせい、家庭のせいにするのではなく、あえて「自 分のせい」だと、すべてを引き受けるのです。そこから、 「じゃあ、人の二倍、自分は勉強しよう」 「こんな逆境に負けてたまるか!」 という気力と闘志が湧いてきます。 ・努力をすれば必ず成功する、願いがかなう、というわけでもありません。 どれだけ努力しても、どうしてもだめだということもあります。 ただ、これだけ言えるのは、 「勝利や成功の陰には必ず不断の努力がある」 ということです。 ・「いや、天から降ってきたような勝利や成功だってあるでしょう」 それは実力ではないので長くは持ちません。 ・天才ならぬ私たち普通の人間が思いを遂げるには、一日たりとも努力を怠ることなく、 死ぬまで努力することです。 「自分には生まれ持った才能がある」 そんなことを期待してはいけません。 相手が三時間やるなら、あなたは四時間やりなさい。 ・良いことだらけの人生はないし、悪いことだらけの人生もありません。 良いこと、悪いこと、人生さまざまです。 同じように、人間なら誰しも良いところもあれば、悪いところもあります。 良いところだらけの人はいないし、悪いところだらけの人もいません。 長い人生です。 幸せも不幸せもずっと続くことはありません。 他人と比べずに、自分に正直に生きることです。 ・「みんなそうだから」とか、「周りからどう見えるか」といったことに囚われず、一時 点ではなく、あなた自身が長い人生で本当に何を求めているのかを考える。 ありのままで、着飾ったりせずに、自分の将来を見つめることが大事です。 功成り名を遂げ、健康で元気なように見えても、実際に話を聞いてみると、「あそこが 悪い、ここがダメ」と誰もが問題を抱えているものです。 ・あなたから見れば、周りは人生が順風満帆、心配も不安もないように見えるかもしれま せんが、人生は広くて深い大洋です。 同じ天気が続くことは決してありません。 人生=大洋と考えましょう。 ・同調圧力が強に日本では、つい自らの心に蓋をして世界の動きに流されたり、周囲との 衝突を避けて沈黙したりしてしまいます。 そして、一度自分の心に目隠ししてしまうと、とどめなく周りに流されて、そのうちに 自分が志していたこと、本当に望んでいたことを見失ってしまいます。 ・後悔したり反省したりすると、いかにも何かをしたような気持ちなります。 しかし実際は何もしていません。 後悔しても、自分の実力が上がるわけではないのです。 ・日々ベストを尽くしていれば、その結果が紛れもない自分の実力です。 私たちができるのは「しまった」と思わないように毎日を生きることです。 自分のベストの日々の積み重ねが自分に実力になるのです。 |