山形市の霞城公園の桜が満開との情報を目にして、前から行ってみたいと思っていたこともあり、この機会を逃してはと電車に飛び乗った。
仙台から山形までは仙山線の電車で1時間ちょっとだ。
最近は、高速バスの運行が発達して、仙台―山形間の高速バスは1時間に10便以上が運行されている。
時間的には電車とほとんど同じであり、しかも料金が電車よりも安い。
仙台と山形間を行き来する人は、高速バスを利用する人が圧倒的に多いのではと思う。
これに比べて電車は1時間に1本しかなく不便だ。それでも私は電車の方を選んだ。
なぜなら、高速バスの狭い席で揺られるより電車の席で揺られるほうが好きだから。
車窓からの眺めも電車のほうがとこかしらのどかでよい。
電車の席で揺られながら好きな本を読み、時々車窓の外を眺める。なんだかのんびりして旅行気分になれるのだ。
じつは山形市は私にとって懐かしい土地だ。社会人のなって初めての勤務地が山形市だった。
山形市にはわずか5カ月ほどしか居られなかったが、それでも強烈な印象が残っている。
住んでいた場所はこの霞城公園の近くだったが、当時は公園をのんびり見て回る精神的余裕は全くなく、ほとんど知らないまま山形を去ってしまった。
そんな思い出の地である山形の街を、いつの日にかのんびり散策してみたいと思っていたが、なかなかその機会が訪れなかった。
今回、この機会を逃しては、またいつになるかわからないと、一目散に山形を目指した。
今回の計画は、この霞城公園の桜と、山形市にある代表的な古い3つの洋館巡りだ。
・山形市郷土館(旧・済生館病院)
・山形県郷土館「文翔館」(旧・山形県庁舎)
・山形県立博物館教育資料館(旧・山形師範学校本館)
霞城公園は、JR山形駅から歩いて10分程度でいける距離にある。
この公園は、旧・山形城の跡地を公園にしたものだ。公園内には市営球場をはじめ、レーコート、テニスコート、ソフトボール競技場等のスポーツ施設が整備されている。
また、山形市で30年間にわたる長期計画である「山形城復元」が計画され、現在少しずつ整備が進められているようだ。
この霞城公園は、山形城時代のお堀も残っており、城郭に沿って一周できる。そしてこの城郭にそって周囲に約1500本の桜の木が植えられている。
これは露戦争の戦勝記念として植樹されたといわれ、およそ100年が経過している。
桜はそのほとんどがソメイヨシノとのことだが、それが一斉に花開く。まさに絶景だ。みごとと言うほかない。
この日は平日であり、しかも気温が真冬に戻ったかと思うぐらいの低さであり、観光客も少ないほうであったと思うが、それでもかなりの観光客で賑わっていた。
しかし観光客は見た目は日本人と変わらないのであるが、その話す言葉は日本語ではない。
中国からか台湾からかそれともタイからなのか。いったいどこから情報を得てこの山形までやってくるのか不思議でならない。
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