以前から一度訪れたいと思っていた白河。今回やっと訪れる機会を得た。
仙台の自宅を車で出発し、東北道を南下して約3時間、白河の街に入り、最初に訪れたのが、この小峰城だった。
あいにく、この日は朝から雨。白河に着く頃までには、なんとか雨があがってほしいと願ったが、雨足は強くなったり弱くなったりといった状態が一日中続いた。
傘を差しながら撮影した小峰城は、後で観たら少し傾いて写っていた。しかたがない。
晴れた日ならば、もっとすっきりとした写真が撮れたと思うのだが、なんだか心なしか、みんなぼやけて写っている。これもしかたがない。
この小峰城は、日本100名城のひとつに数えられており、テレビなどでも時々取り上げられている。
東北では珍しい総石垣造りの城だということだが、あの2011年3月11日の東日本大震災で、その石垣の一部が崩れ落ちてしまったとのことだった。
現在はほぼ修復されたように見えたが、まだ一部修復工事が残っているらしく、工事用重機が置かれたままとなってていた。
修復された石垣の部分は、新しさがあり、他の部分とはひと目ではっきりわかった。
現在建っている天守閣に相当する木造の三階櫓は、戊辰戦争の際に焼失してしまったとのことだが、1991年(平成3年)に復元されたとのことだった。
三階櫓は、中に入って見学できる。中に入ってみると、まだ新しさを感じる。柱の一本には、「戊辰戦争の際に打つ込まれた鉄砲玉の跡」というのが残っていた。
はしご階段を上って三階まで行ける。三階になると、やはりかなり狭い。三階の狭い格子窓から白河の街を覗き見ることができる。意外と山々が近いと感じた。
三階櫓の入り口の傍に「おとめ桜」というのがあった。これは、昔、お城の石垣が何回となく崩れるため、たまたま父親を迎えに来た藩士の娘が、人柱にされてしまったとのことである。
娘は逃げ回ったが、ついに捉えられ人柱にされてしまった。この娘を悼んで、城内に「おとめ桜」の名で桜が植えられたそうである。
なんとも絶句しそうは話であるが、その当時は、普通に行われていたことだったのかもしれない。
なお、この「おとめ桜」の物語は、2016年に映画化されたようだ。その映画も観てみたいものだ。
またいつか。今度はこの「おとめ桜」がきれいに咲く時期に、再度訪れてみたいと思った。
【所在地】
福島県白河市郭内