白河を観光後、甲子温泉で一泊して、翌日最初に訪れたのがこの「塔のへつり」だった。
宿を朝8時半過ぎた頃に出発し、この塔のへつりの到着したのが9時15分頃。まだ他の観光客の姿はほとんど見えなかった。
塔のへつりに一番近くのお土産さんの傍にある駐車場に車を停めたのだが、お店の人に「駐車料金は無料だが帰りにお店を利用すること」と言われてしまった。
もう少し手前には無料駐車場もあるため、車を駐車する時はちょっと注意が必要だ。
この「塔のへつり」は、下を流れる大川の断崖なのだが、百万年の歳月をかけて浸食と風化を繰り返し、できあがった景観とのことである。
断崖の上のほうにも、川の流れによって浸食された跡があるため、長い年月をかけて少しずつ隆起し、浸食され、そしてまた隆起しと繰り返して、こんな景観になってきたのだろうと想像した。
1943年には国の天然記念物に指定されているとのことだ。
「へつり」というのは、この地方の方言で、「危険な崖」という意味だそうだ。
下を流れる大川には「藤見橋」という吊橋が架かっていた。
吊橋を渡って対岸まで行ける。対岸では川の流れで削り取られた箇所を通って岩の上に行けるようになっており、岩の上には「虚空像菩薩」があった。
なんと、この菩薩は807年に坂上田村麻呂が創建したものとか。それもまた驚きである。
しかし、途中、防護柵などがないため、雨の日などは滑って川に落ちてしまいそうで、怖い感じもした。
【所在地】
福島県南会津郡下郷町弥五島下タ林5316