湯野上温泉駅の次に訪れたのが、この大内宿である。
ここは、以前から訪れてみたいと思っていたところだったが、やっと念願がかなったことになる。
この大内宿は、会津城下と下野の国(栃木県日光市今市)を結ぶ32里の区間の中で会津城下から3番目の宿駅として1640年ごろに整備された宿場町とのことである。
会津藩はもとより、米沢藩や新発田藩なども頻繁に利用していたとのことだ。
また、さらに古い時代伊達政宗の小田原参陣や、同年の豊臣秀吉の奥羽仕置きに当宿場を通行した記録も残っているとのことだ。
とにかく、街道沿いに茅葺屋根の建物がずらりと建ち並んでいる景観は、まさに壮観そのものだ。
1981(昭和56)年に重要伝統的建造物群保存地区として選定され、通年を通し約120万人の観光客が訪れるとのことだ。
ここに到着したのは御前10時半過ぎ頃で、その時は駐車場などはまだ余裕があったが、
その後続々と観光客が溢れるように押し寄せてくる感じになった。
大内宿というと、箸代わりに一本ねぎを使って食べる「ねぎそば」が有名なのだが、そのあまりの有名さで、お昼までまだずいぶん時間があるのに、
蕎麦を食べさせるお店はどこもお客でいっぱいという感じだった。とても、くつろいでのんびり「ねぎそば」を楽しめる雰囲気ではなかったので「ねぎそば」は諦めた。
宿場の入り口から真っ直ぐ進んだ先に小高い丘があり、そこからの見晴らしがとても良く、大内宿を見下ろす形の写真をよくネットなどで見かけるのだが、
実際にその場所に立って見下ろしてみると、当たり前かもしれないが、まさに写真で見たとおりの景色が広がっていた。
これほど、写真に見た光景と実際の光景が同じという経験もあまり記憶にない。
江戸時代からずっとこの景色が続いて来たのだと思うと、ただただ感動し、何枚も何枚も写真を撮ってしまった。
【所在地】
福島県南会津郡下郷町大内山本