ここはGoogle地図を見ていて偶然見つけた。
いままで私はその存在を知らず、興味を持ち、自宅から徒歩圏内にあったため足のリハビリを兼ねて訪れてみた。
ここは旧
仙台陸軍墓地だったらしく、現在は宮城県が所有・管理している戦没者慰霊施設となっているようだ。
一般に開放はしていないとのことで、入口の門扉は施錠されていて中には入れなかった。
どこか中を覗けるところはないかと、ぐるりと反対側に回ったら、ちょうど入口の反対側の高台から中を見渡せる場所があった。
ここは宮城県関係の戦没者慰霊の合葬碑等が建立されているとのことで、
・明治三十七八年戦歿病歿者之墓 499柱
・満洲事変戦死病歿者合葬之墓 1,137柱
・大東亜戦争戦歿勇士合葬之墓 13,744柱
・その他日清・日露戦争以前死・病死した軍人・軍属が土葬墓
などとなっているようだ。
慰霊祭等も行われているようだが、一般には公表していないのか、いままで見聞きした記憶はない。
高台から見渡すと、遠くには仙台の中心市街のビル群が見え、下に目を落とすと、そこには昭和の時代で時間が止まったままのような光景があった。
その光景を目にして、改めてこの国はかつて戦争という惨禍を経験したのだということを思い知らされる。
閑静な住宅地に囲まれているのだが、忘れてはならない歴史的施設のようだ。
なお、調べてみると、このような陸軍墓地というのは、全国各地にあったようだ。
ちなみに、東北では、青森市にある
幸畑陸軍墓地、弘前市にある
弘前陸軍墓地、
盛岡市にあった
盛岡陸軍墓地(遺骨は現在は盛岡八幡宮境内の岩手護國神社に納められている)、
秋田市にあった
秋田陸軍墓地(現在は秋田市平和公園)、山形市にあった
山形陸軍墓地(千歳山霊苑へ改称)、
会津若松市にあった
会津若松陸軍墓地(現在は市営愛宕山公園)があったようだ。
【所在地】
仙台市青葉区小松島2丁目