賀茂神社といえば、京都の上賀茂神社と下鴨神社が有名であるが、
仙台にも賀茂神社があると知って出かけてみた。
この加茂神社のある場所は、元々は仙台藩家臣の古内氏の屋敷跡だという。
古内志摩義如は、仙台藩4代藩主
伊達綱村のときの家老であり、あの
伊達騒動で刃傷沙汰の現場に居合わせた者の中で唯一の生き残りだったようだ。
古内志摩義如が没した後、その屋敷跡に、元禄9年(1696)にこの神社が建てられたようだ。
鳥居をくぐり階段を上った右側に「イロハモミジ」という樹齢200年の木が2本あった。紅葉がきれいなので有名なようだ。
境内の左脇には
八咫烏神社が祀られていた。この神社は古くから下鴨神社と関係が深いようだ。その横には道祖神も祀られていた。
ここの加茂神社は、上賀茂神社と下加茂神社が二つ並んで鎮座していた。
屋根が茅葺となっている。社殿が茅葺というのはとてもめずらしいのではないだろうか。
ところで、ここで、事件が起きた。
私が上賀茂神社に拝礼した直後、左手の親指に激痛が走った。思わず左腕を振ると、大きな蜂が羽根の音をたてながら飛び去った。蜂に刺されたのだ。
近くにいた高齢の夫婦が、「あれはスズメ蜂じゃない?」と囁くのが聞こえた。
これはたいへんなことになったと思った。私はすぐに刺された部分を右手で強く絞りに絞ってツユを出しながら境内の手洗い場の水で洗い流した。
スズメ蜂ならアナフィラキシーが起こり、死に至ることもあると言われている。私は急いで自宅に向かった。
その途中でも、何度も何度も刺された部分を強く絞ってツユを出し、テッシュで吸い取った。
しかし、時間の経過とともに刺された部分を中心にジンジンと痛み出してきた。それでもなんとか自宅まで帰ることができた。
アナフィラキシーが起きたら大変だと、ネットでまだ診療をやっている病院を探したが、土曜日の午後にやっている病院はなかなか見つからない。
やっと内科のクリニックを探して電話してみたら、たいへん混みあっていて、何時に診察できるかわからないという。
結局、刺されてからすでに1時間以上が経過しており、ナフィラキシーが起こるなら1時間以内らしいので、そのまま様子を見ることにした。
それからもずっと刺された部分を中心に腫れ、夜中もジンジン痛んだが、氷で冷やしながら耐え続けた。
翌朝になって、痛みはなんとか静まった。腫れはまだ続いているが、このまま自然治癒に向かうだろう。
今年は、仙台市内でもクマの出没が続いていてケガ人も出ている。そのためクマには注意をしていたのだが、
まさかスズメ蜂に刺されるとは想定外であった。ほんとにこの世の中、何が起きるかわからないものだ。
なお、かも神社には賀茂神社と加茂神社があることを最近知った。
宮城県には仙台市にこの「賀茂神社」、そして大崎市には「加茂神社」があるようだ。
大崎市の加茂神社にも行ってみたいものだ。
【所在地】
仙台市泉区古内字糺1