最後に石雲寺を訪れた。
石雲寺は茂庭氏の菩提寺として元亀2年(1571)に山形県川井に創建したのが始まりとされているらしい。
天正18年(1590)に行われた豊臣秀吉の奥州仕置きにより、伊達政宗が会津黒川城(福島県会津若松市)から米沢城(山形県米沢市)、
岩出山城(宮城県大崎市岩出山)に移封になると、家臣である茂庭氏も随行した。
その後、茂庭氏は慶長5年(1600)の関が原の合戦で上杉軍と戦うなどの功績があり慶長8年(1603)に松山領を1万石を賜り、
石雲寺もそれに従い慶長10年(1605)に現地へと移ってきたとのことである。
ここの山門は石雲寺境内中最古の寛文3年(1663)に造営された当時のものとのことで、大崎市指定文化財に指定されているらしい。
しかし、ここを訪れた本来の目的は境内にある「コウヤマキ」と「茂庭家御霊屋」だ。
「コウヤマキ」は、日本および韓国済州島の固有種とのことであるが、ここのコウヤマキは樹高が33m以上もある巨木だ。推定樹齢は300年以上と言われている。
現在では宮城県の天然記念物に指定されているようだ。
「茂庭家御霊屋」は、初代領主である茂庭家の廟で、良元,定元,姓元の三代のお墓の上に建てられたとことで、宝永5年(1708年)の建立とのことらしい。
御霊屋の中には,良直,綱元,良元ら,計8体の木像の彩色座像及び伊達家・茂庭家の歴代の位牌が安置されているらしい。
御霊屋の御開帳は,年2回行われているらしい。現在は宮城県の有形文化財に指定されているとのことだ。
【所在地】
宮城県大崎市松山千石字大欅91