ここを訪れるのは今回が二度目だ。
前回、初めてここを訪れたのは今から11年前のイチョウの葉がきれいに色づいた秋だった。
その時は、燃えるような黄金色のイチョウの葉に大感激したことを今でも覚えている。
今回は、新緑の季節で、そのときとはちょっと趣が異なる。
もっとも、11年前の当時のこの辺りは、まだ現在のような道路は整備されておらず、
古い時代の雰囲気がまだ残っていた感じだった。
今は、新しい道路ができて、この辺りは、すっかり変わってしまった感じがする。
それにしても、このイチョウの木は、なんとも不思議さの漂う木だ。
推定樹齢1200年以上と言われているようだが、根の一種である「気根」といわれるものが、どうしてこう乳房のように垂れさがるのだろう。
この木は、天平時代に
聖武天皇の乳母の遺言によって植えられたという伝説があるようだが、どうしのこの地に植えられたのであろうか。
なお、天平時代と言えば、天然痘が大流行した時代と言われている。多くの人々が天然痘で命を落としたようだ。
なんだか、今のコロナの時代の令和と似たところがある。
また、聖武天皇自身も病弱だったようだ。そのようなことがあって、乳母が聖武天皇の健康を願って遺言を残したのだろうか。
その乳母とこの地とにはどんな関係があったのだろうか。
なお、この乳イチョウの木がある場所は、仙台藩時代に野守役を命ぜられた個人宅の敷地内にあり、所有者も個人になっているようだ。
これまたすごいことだ。
【所在地】
仙台市宮城野区銀杏町