秋田県大館市に行ったおりに立ち寄った。
秋田犬（あきたいぬ）は、日本の天然記念物７犬種のひとつに選ばれており、大館市はその産地として知られている。
秋田犬といえば、東京のＪＲ渋谷駅前に銅像がある「忠犬ハチ公」が有名であるが、もともとは当秋田地方のマタギ（狩猟）の絶対に各ことのできない伴侶として飼育されていたらしい。秋田犬の忠犬ぶりは、「ハチ公」が有名であるが、大昔、マタギ「定六」とその飼犬「シロ」との悲しい物語も当大館地方では広く知られている。その物語は実話であるとされ、物語に登場する狩猟免状などが今も残されているとのことである。そしてその忠犬「シロ」を祀った神社「老犬神社」もあるとのことだ。
このため、秋田犬は、世界の著名人に贈られ、最近ではプーチンロシア大統領に献上されたことで有名であるが、かつてはあのヘレン・ケラー女史が秋田市を訪れた際に、「忠犬ハチ公」のエピソードを聞いて、秋田犬をぜひ飼いたいと熱望し、ヘレン・ケラーに献上された。このときはじめて秋田犬が海外に渡ったとのことである。
そういえば、私が小さい子どもだった頃、田舎の実家でも秋田犬を飼っていた。小さな子犬の時に秋田の親類から贈られたもので、子犬の頃から一緒に遊んだためか、その秋田犬は私になついており、子犬から大きく成長して立つと子どもの私よりも大きくなったが、私を見るといつも尻尾をさかんに振って、私に逆らうようなことはなかった。秋田犬は、私にとっても懐かしい思い出である。