図書館の魅力再発見



 私は本が好きなこともあって、子供の頃から本がたくさんある図書館が好きだった。一時期図書館
から足が遠のいた時期もあったが、今でも時々図書館通いをしている。
 昔の図書館は、なんだか暗いイメージがあり、あまり見向きされない時期もあったが、最近の図書
館は清潔で居心地がよくなっており、職員も明るく親切だ。それに、最近の図書館は、本を借りるだ
けでなく、地域活動の拠点としても注目されている。図書館を使いこなすちょっとした術を知ってお
けば、これほど便利な施設はない。
 そこで、日経新聞に図書館を使いこなす10のテクニックの記事が載っていたので、ここに紹介す
る。あなたもライフワークに図書館を活用してはいかがかな。


<主な図書館の利用目的>

 @ 暇つぶし  :閲覧コーナーには主な新聞雑誌が揃っている。
 A 調べもの  :百科事典や外国語の辞書、年鑑類に限らず、旅行のガイドブックなども豊富だ。
 B 読書    :最近の書店は新刊中心だが、図書館は古典や全集、昔の文庫本などが揃っている。
 C 生涯教育  :本との出合いからライフワークとなる研究テーマを見つける。
 D イベント参加:読書会や映画会など図書館の催しに参加し、地域の人たちと交流する。


<図書館を使いこなす10のテクニック>
 @ 行きつけの図書館をつくる
   検索端末の使い方や書架の配置など、図書館によって違うことがある。自宅から近いかどうか
   以外にも、閲覧室や喫茶室などの雰囲気も大切な要素
 A 休館日、開館時間に注意する
   地域の公共図書館は週末も開いているところが多い。同じ市内で数館ある場合、休館日が異な
   ることもある。予定表をもらっておく。
 B 相談係には何を知りたいかをはっきり言う
   「西洋美術の本」と言うより、「モネの生涯について」とより具体的に言った方が早い。優秀
   な相談係を味方につけたい。
 C コンピュータ端末をいろいろ試す
   外国人名の表記、雑誌や学会の略称、途中から筆名を変えた作家など、いくつかの方法を調べ
   てみる。分類番号、書架の位置など印刷できるものもある。
 D 購入してほしい本をリクエストする
   新刊の購入について、場当たり的な図書館もある。利用者側の要求を示すことが図書館を育て
   ることにもなる。
 E 読むペースを考えて返却期限を調整する
   読み終わっていない本などは返すのが遅れがちであるが、早めに延長を申し込めば、ゆっくり
   読める。
 F 本以外にも借りられるものを調べる
   CDやビデオを貸し出す図書館も多い。また、自治体や市民グループによる文化催事などの情
   報も得られる。
 G 友の会などの活動で図書館を良くする
   図書館の職員は意欲的でも、自治体のトップに理解がなく、旧態依然のところも多い。利用者
   の期待を分からせるのが大切。
 H 大学の図書館に注目する
   従来は閉鎖的だったが、一部で地域住民との関係を強化するところもある。学術書など公共図
   書館にはないものもある。
 I よその町でも図書館に入ってみる
   出先で時間が空いたときなどに、近くに図書館があれば時間つぶししやすい。出身作家の遺品
   に出会うこともある。


<各地にあるユニークな図書館>
 @ 文京区立鴎外記念本郷図書館 (=東京都文京区)
   森鴎外の住まい「観潮楼」跡に建ち、遺品、原稿などを展示している。作家関連では台東区中
   央図書館に復元した池波正太郎の書斎も興味深い。
 A 松竹大谷図書館 (=東京都中央区)
   歌舞伎をはじめ演劇、映画の興行関係の書籍、雑誌、プログラムなどを収蔵している。閉架式
   だが職員は親切に対応してくれる。
 B 味の素食の文化センター食の文化ライブラリー (=東京都港区)
   食文化関連の蔵書では国内有数である。キーワード検索もできる。ビデオも視聴可能だ。
 C 神奈川県立川崎図書館 (=川崎市川崎区)
   産業都市川崎らしく、科学技術関係と社史、経済団体史、労働組合史が充実している。
 D 金田一春彦こどばの資料館 (山梨県北杜市)
   いずみフレンドパーク内にある。言語学者の金田一春彦氏が寄贈した日本語研究書、資料があ
   る。各地の方言を聞ける設備、自動貸出・返却機も珍しい。
 E トヨタ博物館図書閲覧室 (=愛知県長久手町)
   自動車の歴史に関する内外の書籍、雑誌、自動車のカタログをそろえている。
 E 大阪府立上方演芸資料館 (=大阪市中央区)
      上方演芸の体験施設だが、演芸ライブラリーには書籍のほか台本類があり、映像、音声資料も
   多い。
 F 阪神・淡路大震災記念人と防災未来センター (=神戸市中央区)
   震災、防災関連の図書のほか、震災の記録映像、資料を公開している。