アメリカの壁   :小松左京

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この小説が発表されたのは今から41年前の1977年である。そんな昔の時代に、筆者
は今のトランプ政権の政策「アメリカ・ファースト」を予見していたかのような内容の小
説である。
この小説は、超大国アメリカが白い霧の壁に完全に覆われて、外部との接触が一切不可能
になるという内容の話であり、もしそうなったなら国際政治や世界経済、軍事的バランス
がどうなるのか。世界におけるアメリカの真の存在価値を再認識させられる。
アメリカのトランプ大統領は2017年の就任後、密輸や密入国を防ぐために、アメリカ
とメキシコとの国境に物理的な壁を建設するという大統領令にサインした。まさにこの小
説に描かれているような、なぞの壁により世界から孤立する「アメリカの壁」である。
この物語の背景には、戦後長く続いた米ソの冷戦構造と、泥沼化したベトナム戦争を経て、
アメリカという若くて力に溢れた超大国が疲弊し、自信を失いつつあった時代があるとい
う。
トランプ大領領の「アメリカ・ファースト」政策の背景には、「アメリカはお人よしで、
本来もっている豊かさを世界中から奪われている」という被害者意識があるという。筆者
は今から41年も前に、それを敏感に察知していのだから、筆者の洞察力は計り知れない。


・国際電話がブラックアウトとはどういうわけだろう?海底ケーブルでも切れたのだろう
 か?それにしてもおかしい。太平洋横断の海底ケーブルは、大陸横断の連絡幹線がカナ
 ダのバンクーバーまで走っていて、そこから、ハワイ、ミッドウェー、ウェーク、グア
 ムと来て、二宮に上がる。もしハワイ〜グアム間の深海底のどこかで故障が起こっても、
 ニュージランドのオークランド経由の迂回路もあるし、第一、通信衛星が何回線もある
 はずだ。ストライキのニュースもきいていない。
・外国の都市はどこでもそうだが、ニューヨークの雑路はいつまで見ていても飽きない。
 最近は多少落ち着いて来たものの、いまだに世界一危険な街と宣伝されてはいるが、そ
 れでもありとあらゆる人種、職業、年齢の人々が、それぞれ屈託や欲望を抱いて、めい
 めい勝手に生きているように見える。
・新聞そのものは、大したニュースは載っていなかった。ここ半年ばかりの傾向だが、ア
 メリカの新聞もテレビも、どういうわけか、国際面が、精彩を欠いて来ている。アメリ
 カ全体として、国外問題に、急速に関心を失いはじめているようだ。ベトナムからずい
 ぶんたつのに、その傾向はまだ続いているみたいに見える。建国以来、アメリカの味わ
 った初めての「挫折」なのかもしれないが、それにしても長い。アメリカは、たしかに
 あれ以来、妙にいじけている。国内に「和解」を達成するだけでも、あれだけ屈辱的な
 手術を必要としたのは、でかい国だから無理はないが、それ以後、「可能性」や「希望」
 の国というあの大らかさは失われっぱなしで、まだ回復していないようだ。
・モンロー大統領は不思議な人物だ。上院議員時代、南西部遊説中、軽飛行機の事故で脚
 をいためた。その時、火災になった墜落機の中から、秘書と、気絶したパイロットの二
 人を救出したという武勇伝が有名だが、どうも宣伝マンのでっち上げくさい。大統領選
 では「輝けるアメリカ」「美しいアメリカ」と唄うようなスローガンで、徹底的におし
 まくった。対立候補のほうは、アメリカの「未来への使者」と言った、抽象的なスロー
 ガンで、対外、世界政策を、ぼかしてあつかい、「人類の新世紀」とか、「人類史の突
 破口」とか、若い、まだふわついた夢を見ている有権者向けに、何となく彼らの気をそ
 そるような、口当たりのいい言葉を乱発し、テレビの公開討論会でも、対立候補が、い
 ちいち具体的なむずかしい選択をあげてせまってくるのを、上手に逃げた。
・ニュースを流している局でも、「国際電話のブラックアウト」について、報道している
 様子はなかった。一箇所、昨夜から全般的に、電波の空中状態が悪く、通信に一部混乱
 が起こっている、という話が出たが、それもほんの1分ほどだった。
・JALは北回りも、シスコ経由も、到着便は全便欠航で、出発便は午後の便も足止めく
 らって、離陸許可がいつおりるか見通しがたたないという。
・アメリカは、ここしばらく、特に今の大統領になってからは急速に変わった。海外文化
 交流政府関係のプロジェクトは、五つも六つもキャンセルされている。政府関係のその
 方面のサービスも、急速に予算が縮小されて。アメリカは”外の世界”に、苦い幻滅を
 味わって、しらけちゃったようだ。ベトナム以来とすりゃ、ずいぶん長いが、大きな国
 だから、慣性も大きいんだ。
・アメリカはまだ若い国なんだ。青年期には、ちょっとした挫折を大仰に考えて、放浪の
 旅へ出たり、禅寺にはいったり、田舎へすっこんで百姓でもやろう、と思いこむことが
 あるだろう。あれだよ。あれだと思うよ。またしばらくしりゃ風向きが変わるさ。
・おれがアメリカを好きなのは、その機械的冷淡さだな。いくつかの条件を満たすボタン
 を押す。そしてスイッチを入れる。とガチャンと”市民権”が出てくる。いい国だと思
 う。機械的寛容さと言うか、アメリカは、コンピューターで管理するのに一番いい国で、
 だからこそ、世界で一番ヒューマニスティックなんだ。
・おれのじいさんの代に、中国人であることをやめて、アメリカ人になろうと決心したら
 しい。普通の漢民族にとって、中国人であることをやめる、ということは大変なことか
 もしれないがね。でも、じいさんはやった。なぜやれたかと言えば、じいさんは客家だ
 ったからだろう。おれの女房は、中国とイギリスの混血だが、まだ中国人のあることを
 やけられない。潮州の名家だからね。先祖、同性、同郷、そんなものが、まだ女房を中
 国にひきとめている。香港へ行っているのも、一族の先祖の祭りのためだ。おれは、キ
 リスト教徒じゃないが、もう先祖とは切れている。
・北アメリカと、外との世界との間の、一切の通信、交通が途絶しております。海外との
 通信途絶は全面的で、海底ケーブル、衛星通信、船舶用無線、アマチュア短波、軍用通
 信、いずれも完全に途絶状態であります。また、海外より合衆国への到着予定の船舶航
 空機は、一つも到着しておらず、また、合衆国から海外へむけて出発した航空機は、い
 ずれも連絡を絶ったままであります。これらの通信、交通途絶の原因については、政府
 をはじめ、関係機関が全力をあげて調査中ですが、目下のところ不明のままであります。
 合衆国海軍、および防衛空軍は、北米大陸沿岸より、二百海里の沖合一帯に、正体不明
 の白い霧状のものが一面にたちこめているのをパトロールが発見した、と発表しました
 が、その霧の正体、および規模については、その後何の発表もありません。
・異常事態発生とともに、報道管制をふくめて当局のとった措置が、異様なほど鮮やかだ
 ったことが功を奏していたようだった。幸運といっていいかどうかわからないが、その
 年の現政権三年目の独立記念日は、大統領自身が、異常なほど熱を入れ、記念日当日を
 はさむ前後の週に、全米の企業、労働組合、学界、ジャーナリズムの大ものたち、それ
 に上下両院議員の大部分、三軍と政府の高官、それ各国大・公使を精力的にワシントン
 に集め、会議や式典の日程がぎっしり組まれていた。つまり、”異変”が起こった時、
 全米の「頭脳」と「実力者」のほとんどは、ワシントンに集結していたのである。
・ATT(米国電話電信会社)は、大統領特別要請で、ワシントンにあつまっている「大
 もの」たちのため、緊急回線を確保した。各国大使・公使は、各地の領事館はじめそれ
 ぞれの機関へ、また財界・産業界の大ものたちは、またそれぞれのオフィスへ、ひっき
 りなしに電話をかけ、傍証となるような情報採取と、緊急措置について指示をつづけた。
・ラジオ、テレビ、新聞など、一般報道機関への「三十六時間報道規制」も、「異変」が
 気づかされてから、ほとんど一時間以内に、「国防上きわめて重大な事件である可能性」
 を理由に、各報道機関の責任者に、大統領自身が電話で協力を要請した。
・オハマの北米防空本部も非常体制にはいり、軍関係の気象学者、地球物理学者、天文学
 者、通信技術者、宇宙工学関係の学者たちがこの調査に参加していた。北米大陸をとり
 まく、「白い霧の壁」にどこも裂け目はなく、上空は、鉛直線方向に約百キロ以上、す
 なわち人工衛星高度に達している、ということが、ほとんど確定的になるまでに、戦略
 空軍の高高度偵察機や戦闘爆撃機が、「霧の壁」のむこうに消え去っていた。「霧の壁」
 に突入して入った艦艇や航空機は、突入後数分にして、通信が途絶え、燃料切れの時間
 になっても、そのまま二度と帰ってこなかったのである。
・大多数の市民は、ただ呆然としていた。ほとんどの人間は、事態がよくのみこめていな
 かった。そして、その原因が何か、そんな「異常」がいつまで続くのか、といったこと
 について、何の示唆も与えられないまま、ただお互いに顔を見あわせるだけだった。
・本格的なパニック、乃至それに近いものは、発表から四、五日目でやってきた。「在外
 米人」「霧の壁」のむこうにへだてられたまま残ってしまった、大量の観光客、ビジネ
 スマン、官僚、軍人の家族や親族たちがさわぎ出したのである。が、それも「当局」が
 あらかじめ、手を打ってあったのか、思ったほど大きなさわぎにならなかった。
・もう一つ、アメリカ社会にとっての大きなショックは、巨大な合衆国の「海外資産」だ
 った。マンハッタンに本社を置く巨大な国際的企業群、ウォール街、ロサンゼルスやヒ
 ューストンの石油企業、そういった企業群の厖大な海外投資や、海外市場が、そして援
 助その他の形で海外に政府があたえていた借款が、突如として、「ブラックアウト」に
 なってしまったのだった。国際線を飛ばしている航空会社や、海運会社の損失も巨大な
 ものにのぼった。
・新聞に、「白い霧の壁」の性質をはかるため、海空合同調査団が、「壁」の中に数発の
 核ミサイルをうちこみ、爆発させたという記事が出ていた。そのうち二発はメガトン級
 の水爆弾頭をつけた戦略核ミサイルであり、爆発地点では、「壁」の中にはいって、す
 ぐの地点にセットされていた。また信管の時限装置は、「壁」の内部における電磁気的
 擾乱の影響を考慮して、エレクトロニクス系統を全くつかわず、「純粋に機械的な」方
 法が使われた、と発表された。爆発地点は「壁」にはいってわずか数百メートルのはず
 であったにもかかわらず、「爆発の影響は全く”壁”のこちら側にあらわれなかった」
 つまり、爆発したかどうかも探知し得なかったのである。また何発かの「戦術核」は、
 「壁」のすぐこちら側、「壁」そのものの至近地点で爆発させられた。こちらも、「結
 果は鋭意調査中」であるが、まだ今の所、はかばかしい発見は見られない。
・観測衛星ノアにとって撮られた、「壁の外の”地球表面”」の写真が大きく出ていた。
 そこには、北米大陸の輪郭ははっきり写っており、その周辺を、ほぼ二百浬の幅で取り
 まく「壁」も、縁どりのように鮮やかにうつっていた。が、その白っぽい縁どりの「外
 側」は、地表すべてが、ぼんやりとした、白っぽい靄のようなものに包まれ、その下に
 あるはずの旧大陸や島々は、まるで写っていない。つまり、人工衛星高度から写した地
 表の情景は、「北米大陸」の部分だけをぽっかり穴のように残して、すっぽりと白い靄
 のヴェールに包まれているのである。
・かつて、アメリカは、この地球上で、人類が生み出した一番大きな国だった。というこ
 とは、アメリカ社会と、社会意識の中には、いつも”世界性”があったからだ。アメリ
 カにくれば、”人類の未来”や、”地球時代”というものが、ほかの地域にいるより、
 はるかに直接的に見えていた。だけど、どういうわけか、今の大統領が当選する前後か
 ら、アメリカはいやに小さくなりはじめた。内向的になり、外の世界に冷淡になり、セ
 ンチメンタルなまでに自愛的になった。
・”外の世界”はあまりに長い間、アメリカにぶらさがりすぎた。アメリカに言わせれば、
 あまりに長い間、むしられすぎた。いくら巨大な鯨でも、これだけいろんな連中にむし
 られりゃ、しかも、むこうには、自由世界と全く体制の違う、まわりに対してきわめて
 非情な行動のとれる、巨大な相手がいて、どんどん強大になっている。
・アメリカが、まわりからたかられ、むしられ、ぼろぼろになったと感じたとき、おれ自
 身も、なんだか痛みを感じたよ。日本だって、ヨーロッパだって、アメリカから見りゃ、
 ”恩知らず”だろうさ。
・”外の世界”との連絡、交流途絶によって、アメリカのうけた経済的、社会的損失は大
 きいものがある。だが、アメリカは、急速にこの損害を克服しつつあり、同時に、この
 異様な”隔絶状態”に対処しつつある。アメリカには、充分広大な国土があり、まだ未
 発見のゆたかな資源がある。ほかの世界から孤立させられても、アメリカはなお、アメ
 リカだけで未来をきりひらいて行ける力を持っている。アメリカは生きのびる。アメ
 リカには未来がある。そして、アメリカの前には、まだ宇宙も残されているのだ。
・アメリカは、この”孤立”でうけた損失よりも利益の方が大きいはずだ。たしかに広大
 なマーケットを喪ったかもしれない、が、アメリカは、もう外の世界から泥沼のような
 ”援助”をもとめられたり、国連でちっぽけな国々につるし上げられたり、日本や西ド
 イツからの”追い上げ”をうけたり、”支配力”や”影響力”のぐらつきに焦ったりし
 なくてもいいんだ。何よりも、ソ連と張り合って、全世界に”力の均衡”を現出し続け
 なくてもよくなった。資源は、何でもある。フロリダ沖の大油田だって発見されたし、
 ロッキーのウラン鉱は、アメリカ一国では使い切れないほどある。人口は二億一千万、
 食料は、ありあまるほど生産できる。アジア、インド、アフリカを考慮に入れなければ、
 ”人口爆発”を心配する必要はない。
・両側世界の”防衛”について、アメリカが全く責任を負わなくてすむということは、果
 たしない核体制のつみ上げ競争を、もっと未来的なことにシフトできるということは、
 アメリカ自身にとってすばらしいことではないか。
・トライデント級の原子力潜水艦が一隻、深度四百メートルの壁の下をくぐり抜けようと
 し、水上艦艇や航空機やミサイルと同じように消えてしまい、二度と帰ってこなかった。
・話は今から数年前、1977年夏、例の”魔の海域”とよばれるバミューダ三角地帯の
 海底九百メートルに、高さ百八十メートルのピラミッド状のものが見つかった。アメリ
 カの深海調査隊は、この時おどろくべき装置を、先文明人、それともかつてこの星へや
 ってきた宇宙人の遺構か、どちらともわからない、発見したのだ。それが、バミューダ
 海域を”魔の海域”とする、あの奇妙な現象を、磁石をくるわせ、通信と途絶させ、近
 代航空機を、巨大な船舶を、数知れずあとかたもなく消し去る白い霧を発生させる装置
 であること、しかも、その効果は、人間の精神力によって、いくらでも巨大なものにで
 きることがわかったのだ。
・新しい意味での孤立主義者であった現大統領は、アメリカを、汚れ、古び、混沌として
 厄介事だらけの”旧世界”から、切り離したい、と考え続けていた大統領は、とんでも
 ないことを思いついた。世界のほかの国が何も知らないうちに、ひそかに、ソ連との間
 に、この地球を、世界を、人類社会を、二つに分けることについて、話がついた。緊張
 緩和どころじゃない。まさに決定的な”引きはなし”だ。期限がいつまでか、それもわ
 からない。しかし、この”壁”によって、世界は完全に「旧”と「新」の二つにわけら
 れた。 
・アメリカは大統領の理想通り、外のくたびれ果てた世界から、完全に隔絶された。アメ
 リカ無き旧世界において、どんなことが起ころうと、もはやアメリカを苛立たせ、悩ま
 せ、おせっかい心をかきたてるような、いかなるニュースも、影響も、伝わってこない。
 人類は、今やまったく別々の「二つの世界」に分かれたのだ。これから先、人類史は
 ”別々の惑星社会”のように、別々のコースをたどり出すことになるだろう。何十年先
 か、何百年先か、あるいは、この地上でではなく、遠い宇宙空間でか、再び「二つの社
 会」が相まみえることがあるかもしれない。それは各々の社会の責任になるだろう。