負けない投資  :内田裕子

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かつて、預金金利が7%や8%という時代があった。銀行などに預金していれば、黙って
いても、どんどん資産が増えた。それが今は超低金利時代。預金金利はゼロといってもい
い金利だ。それでも、デフレのうちはまだよかった。物価がどんどん下がるから、金利ゼ
ロでも実質的に資産が増える形になったからだ。
しかし、これからはインフレの時代に突入しそうだ。しかも、超低金利状態のままインフ
レとなりそうなのである。そうなると、物価がどんどん上がるから、預金資産は実質的に
どんどん目減りする形となってしまう。これに対抗するためには、投資によって利益を上
げていくしかないだろう。しかし、投資によって利益を上げるというのは、なかなか難し
い。
よく、株への投資では「損切り」できるかどうかが重要だと言われる。しかし、私はこの
ことが、あまり理解できない。「損切り」とは損を確定させることだ。損を確定させるこ
とが、どうしてそんなに重要なのだろうか。
確かに、ファンドマネージャーなどのプロたちは、ある期間内に利益を出さないといけな
いことから、できるだけ早めに損切りをして新たにポジションを設定し直し、次へのチャ
ンスに備えることが重要となるだろう。
しかし、私のような素人は、早めに損切りをして新たにポジションを設定し直したとして
も、それで次のチャンスを活かせるかというと、なかなかそうはいかない。新たに設定し
たポジションでもまた、損切りをする羽目になることが多い。
政府のある大臣が、「狼狽えるな!株は上がったり下がったりするもんだ!」とおっしゃ
たが、まさに名言だと思う。株が上がったり下がったりすることに一喜一憂し、敏感に反
応して、とかく早く株を手放しがちとなり、結果的に損をするケースが多い気がする。
もっと俯瞰的に株価の動向を見て、多少の株価の上がり下がりは気にせず、長めに株を持
ち続け、長期的な大きな波に乗ることができれば、着実に利益を増やすことができるので
はないのか。この本を読んでそんな感想を持った。

はじめに
・投資の世界では危機こそチャンスです。誰もが投資に浮かれているときには投資などし
 てはいけません。先行き不透明な日本経済はどうなってしまうのかという危機的な状況
 下で、誰もが投資などしたくないというときこそ、安心・安全に投資を行うことができ
 る絶好の機会なのです。
・投資を通じて日本企業を、ひいては日本経済を支援しながら、自らの資産形成につなげ
 ていくことができる。
・将来不安の正体はじつは、将来、生きていくために必要なお金が足りなくなったらどう
 しようというものです。将来必要となるお金を今からしっかりと蓄えていくことで不安
 から開放されるはずです。国、企業、親など、誰かのふところを当てにしているから不
 安になるのです。自分の将来は自分で守る、自分のお金は自分でつくるというように
 「経済的な自立」を果たすことで、不安のない人生を送れるようになるのです。
・これからの日本において、若い世代が生きていくのはとても大変なことです。その理由
 は「社会システムの制度疲労」です。これまで戦後の日本を動かしてきたさまざまな制
 度やルールが、経済成長の鈍化や少子高齢化など、日本社会の構造変化にともない、機
 能しなくなっているのです。
・現行の制度では、現在の60代以上にはまあまあ心地よく、50代はすべり込みセーフ。
 その分、40代以下の若い世代に大変大きな負担を強いる仕組みになっているのです。
・日本には解決すべき問題が山積しています。一日も早く新しい日本のための新しい制度
 を考える必要があるのに、ずるずると先送りされています。
・この不安、先送りすればするほど解決が難しくなります。放っておけば「漠然とした不
 安」がどんどん増幅されます。不安は人を消極的にさせ、人から冷静な判断能力を奪い
 ます。ゆくゆくは健康を害するなど心身に悪い影響を及ぼす可能性だってあります。こ
 の悪循環に陥ると、自分に自信ががなくなってきて、社会人として現実の中で生き抜い
 ていくことが困難になっていきます。
・「くさいものにふた」をして、自分に都合の悪ことは知らないふりをしていれば、人生
 は楽に過ごせますが、それは単なる問題の先送りにすぎません。

何があなたを不安にするのか
・じつはこんなに恵まれた国は世界中どこを探してもありません。しかし、悲しいことに、
 多くの日本人がに日本の豊かさを実感できないのです。
・貧しくても、希望があれば人は幸せである。
・将来の不安の要因は大きく次の7つが挙げられます。
 ・雇用不安:働きたくても仕事がない時代 
 ・起業の変化:会社は社員の人生を保障してくれない。
 ・低金利:預貯金ではお金は増えない。
 ・少子高齢化:高齢者にかかる莫大な社会保障費
 ・グローバル時代:ライバルは日本人だけでない。
 ・年金:受給は70歳からになり老後の生活に必要な額はもらえない。
 ・財政危機:くにの借金1000兆円
・欧米バブルが崩壊し、世界経済の中心が「先進国」から「新興国」に変わろうとしてい
 る中で、日本の産業界もビジネスモデルの大転換を迫られています。グローバル経済下
 で猛烈な勢いを見せる中国や韓国の企業と競争するには、日本企業も本格的にグローバ
 ル化するしかありません。
・人口が減少していくことがわかっている日本では、残念ながらマーケットは縮小してい
 く一方です。お客さんが少なくなるわけですから、モノが売れなくなるのは必然です。
 ですから、圧倒的な人口を有している新興国のマーケットに出て行って稼ぐということ
 は、もはや日本企業には避けて通れない課題となっているのです。
・もう日本企業の海外移転を止めることはできません。産業が空洞化すれば、働く場所が
 減ります。企業数減れば法人税収も減ります。失業者が増えれば所得税も減ります。そ
 して、失業保険や生活保護を求める人が増加するでしょう。
・これから高齢者が増加するにしたがって、年金、医療費、介護など莫大な社会保障費が
 必要となってきます。
・これまでのような国や企業から手厚いサービスはもう当てにはできません。誰も「幸せ」
 や「安心」をあなたに差し出してはくれません。「幸せ」も「安心」も自分自身の力で
 手に入れていかなければならないのです。
・はっきり言えることがあります。それは、「すべての企業」が「すべての社員」の人生
 を最後までちゃんと面倒を見てくれる時代は終わったということです。
・もともと日本人は堅実で貯蓄が大好き。借金をしてでもお金を使うことが奨励されたア
 メリカとは対照的で、日本人は毎月コツコツお金を貯めることがあまり苦にならない、
 忍耐強いメンタリティを持っています。その証拠が日本人の個人金融資産の1476兆
 円であり、現金・預貯金残高816兆円です。
・どうして日本人はそんなに熱心に貯蓄をしたのでしょうか。「勤勉・真面目」という国
 民性だからでしょうか。理由はそれだけではありません。日本人は熱心に預貯金をして
 いた一番の理由は、金利が高かったことです。昭和時代の日本では定額預金、定期預金
 で7%、8%の利回りなんていうのは当たり前でした。今の中国みたいに高金利だった
 のです。これは昭和だけでなく平成初期でも5%、6%は普通でした。
・8%の定期預金に100万円預けると、複利計算で10年後には215万円になってし
 まうのです。10年で倍です。
・昔の日本人は郵便局や銀行にお金を預けて何年間も放っておくだけで、ひと財産できて
 しまっていたのです。「金利が高かったこと」それがこれまで日本人が熱心に貯蓄をし
 てきた理由であり、同時にお金のことを何も心配する必要がなかった理由です。
・ちなみに、今の日本の預金金利は0.025%。100万円預けて1年後もらえるのは、
 250円。かつて1年間で8万円を生み出した高金利が夢のようです。
・日本で「貯蓄から投資」へと言われるようになってから久しいですが、投資人口は増え
 ていません。その理由に、「投資は怖い」というイメージと「働かないでお金を稼ぐこ
 とは悪いことだ」という考え方が、日本に根強く残っていることがあります。
・日本からどんどん働く人がいなくなってしまうのです。日本の少子高齢化問題というの
 は、じつは「高齢化」よりも「少子化」のほうが深刻なのです。
・翻って日本をみると、政治が権力争いに終始し、国のリーダーが短期間で変わるため、
 この国がいったいどのような国になるのか、将来のビジョンがまったく定まりません。
 超高齢化社会がくるというのに、いまだその準備は整っていません。税金に使われ方が
 無駄だらけで、財政赤字は膨らむ一方です。
・増税のタイミングが遅くなればなるほど、若い世代への負担は大きくなります。シニア
 世代が演劇で活発に消費をしている間に消費税をアップしてもらわないと、次世代にツ
 ケを回されることになる国の借金は多くなるからです。 
・昔の日本人は、大変貧しい中でも大家族でたくましく助け合って生きてきました。忘れ
 ていけないのは、人間というのは社会的な生き物だということです。つまり一人では生
 きていけないということです。誰かのために生き、誰かのために働くことで、人はやっ
 て頑張ることができるのです。ですから、このような人間の本質を無視して、結婚した
 ら生活ができないとか、自由が奪われるなどと考えるのは、極めて刹那的、利己的な考
 え方で、結果的には将来不安の大きな原因になります。  
・今の若い世代がこれからのの増税時代を生きて、高齢化社会を支えていくのは、恐らく
 想像以上に大変なことなのでしょう。だからこそパートナーを見つけて、自分の家族を
 しっかりつくって連帯してほしいと思います。 
・老後の生活費となる年金ですが、日本の年金システムは大きな問題を抱えています。自
 民党政権時代に、国民の年金の積立金をグリーンピアという保養施設や厚生年金会館な
 ど、いわゆる「ハコモノ」の建設費、運営費、人件費などに使ってしまったり、運用に
 失敗したりで積み立て不足になってしまったのです。その積み立て不足をなんとかごま
 かすため、一階部分を基礎年金としてまとめてしまって、そこの国の税金を投入して、
 不足分がいったいいくらなのかわからないようにしてしまったのです。そして誰も責任
 をとらない形で「100年安心プラン」として出来上がったのが今の年金制度ですが、
 もちろん100年安心なんて嘘でした。
・自分が将来もらえる年金の額をちゃんと把握している国民がほとんどいないという驚く
 べき状態になっています。もっとも、自分が将来もらえる年金の額が明らかになったら、
 その不公平さに若い世代に騒ぎが掟、こんなのばかばかしくて払っていられないと「未
 納率」が急上昇するでしょうから、厚生労働書としては実態を知られたくないというの
 が本音だと思います。 
・年金制度には、積み立て方式と賦課方式とがあります。積立方式は、現役時代に自分は
 払い込んだ金を老後に受け取る仕組みです。一方、賦課方式は現役世代が払い込んだ金
 を現在の高齢者に支給する仕組みで、現役世代の保険料は自分の将来の年金給付の原資
 にはなりません。日本の年金制度は後者の賦課方式です。したがって、現在みなさんが
 払っている保険金はは今の高齢者のためのもので、みなさんが高齢者になるおよそ40
 年後は、これから生まれてくる子供たちが支えてくれることになります。
・年金が破綻して、将来の支給額が0円ということはないと思いますが、年金だけで老後
 の生活ができるのかというと、「できない」と思っておくべきでしょう。
・日本はずっと赤字経営を続けているのです。税収が40兆円程度しかないのに、予算を
 92兆円近くも計上しているのです。足りない分をどうしているのかというと、借金で
 補っているのです。つまり国債を発行することでなんとか凌いでいるのです。
・「日本国債は貸してのほとんどが国内の金融機関だから、ギリシャと違って、いくら借
 金しても大丈夫」などと無責任なことをいう有識者や政治家がいますが、skれはまった
 く違います。銀行や郵便局にある国民の預貯金があって初めて国債の借り換えが成立し
 ているのですから、それがなくなればアウトになるのです。
・今はまだ日本は貿易収支が黒字なので、騒ぎになっていませんが、日本の貿易収支が赤
 字になったら、IMFが「借金をなんとかしなさい」と、黙っていないでしょう。どち
 らにしてもGDPの200%も借金をしているのは日本だけで、みなさんが想像してい
 る以上に、日本の財政は危機的状況にあるのです。
・日本の借金をここまで大きくした犯人はいったい誰だと思いますか。政治家は党益や地
 元の選挙対策に、役人たちは天下り先の保持に、国民の税金をまるで自分たちのお金の
 ように自由に使ってきました。その証拠に日本中のあちらこちらに「税金のムダ遣い」
 の跡を発見することができます。
・飛行機が来ない地方空港、必要のないダム、誰も利用しない巨大な橋、立派すぎる農道、
 過剰な治水工事、イベントのない多目的施設、経営不在の第三セクター、レジャー施設
 や宿泊施設など、不必要なものを、さも必要であるかのように取り繕って税金を使って
 きたのです。  
・日本の借金がここままで増えたのは、政治家や役人だけのせいではありません。税金を
 党の利益のために使う自民党政権や天下り天国をつくった官僚たちを長く放置させてい
 たのはまぎれもなく我々国民のなのです。  
・選挙に勝つためだけに税金を使う、志の低い政治家を選んできたのは、日本の有権者、
 つまり日本国民なのです。選挙を通じてその政権を支持し、そしてその見返りを何らか
 の形で受け取ってきたのです。 
・日本の借金900兆円の責任は、その時代に生きた日本人全員にあるのです。そして、
 その中心となった世代が、今、順番に引退生活に入ろうとしています。日本を世界でも
 類を見ないような借金大国にした張本人たちは、その自覚もないまま、やりたい放題や
 って、そのあとの始末を次の世代に押しつけようとしているのです。無責任にも程があ
 ります。
・高齢者に向かって「できるだけ長く税金を払ってね」「できるだけ遅く年金を受け取っ
 てね」「なるべく病気にはならないでね」と真剣に呼びかけていかなければ、日本の将
 来は大変なことになるのです。
・若い世代は、国を当てにしているうちに絶対に不安からは開放されません。自分の生活
 は自分で守る。何があっても自分の力で強く生き抜いていく。これくらいの覚悟を持っ
 ていなければ、現実に直面したときにその厳しさに愕然とすることになります。
・国や企業が人生の面倒を見てくれる幸せな時代はもう終わったのです。企業が社員に手
 厚い福利厚生を用意てきたのも、年金が満額支給されたのも、預貯金が自動的に増えて
 いったのも、すべては経済成長のなせる業だったのです。
・日本は成熟したのです。日本は新しい時代に突入したのです。これまでのやり方が通用
 しないなら、新しいやり方を模索していけばよいのです。
・生きていくコストは増えていく。でも国も企業も当てにできない。低金利でお金は増え
 ない。そうなったら答えはひとつ。知恵を使って、自分でお金を増やしていくしかあり
 ません。 

心とキャッシュの関係
・「この株で一発当てよう」「この投資信託で勝負しよう」などという山っ気は百害あっ
 て一利ないし。「一攫千金」という考え方は一日も早く捨ててください。そういった行
 為は「ギャンブル」であり、「資産形成」とは正反対のものです。 
・生きていくための大切なお金を積み上げていく際には、「勝つ確率を上げる」より、
 「負ける確率を減らす」ほうが重要になります。
・投資の神様というのは大変意地悪で、素人投資家がイチかバチか勝負するとき、なぜか
 最初はたいてい成功させてしまいます。たいていの人が「自分は投資の天才かもしれな
 い」と勘違いします。そうなるとあとはお約束のコース。お金儲けが面白くなって、
 「もう一度」「もう一度」と繰り返すうちに、元手をなくすどころか借金までつくって
 しまう人が少なくないのです。
・「資産形成」とは、「負けない投資」を繰り返して、将来のお金をこつこつ増やしてい
 くことです。これは地味で根気がいる作業になります。
・じたばたしないで、自分の投資を継続していけば、「ああ、チリも積もれば山になると
 いうのは本当のことなんだな」と実感できるようになり、それに比例して将来への不安
 が少しずつ解消していくのを感じとると思います。    
・「負けない投資」をするためには、わからないものにお金を投じてはいけないのです。
・「負債」に関しては、「資産」以上に神経質にならなければいけません。
・もしあなたが、結構な額の借金を負っているなら投資のことを考える前に、まずそちら
 を一日も早く返済することに専念すべきです。一攫千金を狙って借金を一気に返済した
 いとういう気持ちはわからないでもないですが、そのような心に余裕のないじょうたい
 で投資をしても冷静な判断ができず、うまくいく確率は非常に低いです、博打で損をし
 て、それを取り返すためにお金を突っ込む。「今度こそ」「今度こそ」と深みにはまっ
 て状況を悪化させるのが目に見えています。 
・もしかして、買い物をするときにクレジットカードのリボルビング払いを気軽に利用し
 ていませんか。今はクレジットカードで会計する際に何も言わなくても自動的にリボ払
 いになるので、便利に感じて利用している人が増えていると思います、リボ払いは毎月
 の支払額を指定できるので、どんなに高価なものを買っても、毎月の支払額を一定に抑
 えることができます。でも、それが罠なのです。冷静に考えてみれば、本来、買えなく
 であきらめるべきものを、無理やり買っているのです。さらにリボ払いにリボ払いを重
 ねていくと、支払い残高がどんどん地層のように積み上がっていって、今月の支払いは
 いつ購入した何に対してのものなのか、まったくわからなくなってしまうのです。
・リボ払いで支払っている手数料は、実は消費者金融並みであることをご存知でしょうか。
 リボ払い手数料(実質年率9.6〜18.0%)
・将来不安をなくすためにお金を増やしていきたいと思うなら、リボルビング払いで買い
 物をするのはやめましょう。買いたいものが、本当に必要なものなのか、なぜそれが欲
 しいのか、今買わなければいけないのか、よく考えましょう。そして、その価格が自分
 の収入に合っているかどうか冷静に判断しましょう。それで必要だと思えるものならば
 買えばよいのです。しかし、買う方法はキャッシュか、クレジットカードの一括払い、
 どちらかにしましょう。
・企業も業績を上げるためにまずコスト削減をします。必要のないものを削ぎ落として、
 資本を本業に集中投下することで事業効率を高め、利益の出やすい体質にするのです。
・人生において必要な資産を形成するためには、アバウトなしこうではダメなのです。自
 分が毎月いくら稼いでいて、何が必要経費で、どれくらいが可処分所得か、何が無駄遣
 いで、何をコストダウンできるのか、投資にいくら回すことができるのか、頭の中でぱ
 っぱと数字が浮かんでくるようになっていただきたいのです。 
・自分に関わるお金の事柄をきれいに整理すると、これまで気がつかなかったお金の価値
 に気づき始めます。すると、いいかげんなお金の使い方ができなくなってきます。
・人間は「節約」「我慢」ばかりでは長続きません。そうしたスタンスを長く続けるため
 には、そこに意義や面白みを見出して、楽しみに昇華することが必要になります。その
 ような考え方が「負けない投資」には必要なのです。
・「自分の生活水準を知る」これがとっても重要になてきます。最近、「想定外」という
 言葉をよく耳にするようになりましたが、この不安定な世界経済の中、日本においても、
 いつ何が起きてもおかしくありません。例えば、あなたの会社が不祥事や事故を起こし
 て経営危機に陥り、あなたがリストラの憂き目に遭う可能性も考えられます。外国企業
 に吸収合併されたり、倒産ということだってありえないことではありません。 
・あなたは突然職を失って、収入が途絶えるという最悪の事態を想像したことがあります
 か。そんな状況になっても、マイペースを保って生きていくためには、しっかりキャッ
 シュを蓄えておく必要があると考えます。 
・職を失ってから、自分が希望する職業に就けるまでだいたい1年かかると考えて、今の
 生活を1年間維持するにはいくらお金が必要なのか、いくらキャッシュを蓄えておけば、
 あたふた引越しなどせず、余裕をもって就職活動をすることができるのか。
・資産京成の第一歩、それは「自分自身」の価値を認識して、何よりも大切に思うことで
 す。どんな金融商品よりも「自分自身」は確実にお金を生み出します。そして努力次第
 で、その生み出す量はどんどん増えていくのです。
・自己投資によって人間力を高めることで、自分に自信を持つことができます。万が一、
 会社が不況で倒産するなど、何かの事情で職を失っても、自信を持っている人は積極的
 に再就職に向かえます。仕事で一流を目指すプロセスで、視野が広くなり、先を見通す
 力が身につき、価値を見極める目を持てるようになります。自然と一流の投資家に必要
 な資質を兼ね備えていくことになるのです。 
・「負けない投資」をするためには、まずどんな状況でも「まけない自分」をつくること。
 ヒューマンキャピタルという考え方で自己投資して、自分の基礎能力、底力を鍛え上げ
 ることで、自信を持てるようにするのです。 
・人間とは意志が弱い生き物です。ものぐさな生き物です。そんな人間にとって天引きと
 いうのはとても優れた仕組みです。毎月自動的に積み立ててくれますし、給与から天引
 きされてしまえば、もともとなかったものと諦めがつきます。
・まず強い意志をもって200万円貯めてください。これはいざというときのお金です。
 いわゆる「虎の子」ですから、海外旅行とか、マンションの頭金とか、車の購入などに
 は絶対に使わないようにしてください。 
・陥りがちなのは、溜まったお金でどーんと投資をして「一気に増やしてしまおう」と考
 えることです。これはもっともらしい考え方なのですが、「負けない投資」をする我々
 にとっては間違った考え方です。
・このお金を投資に回してはいけません。このお金は「リスクをとってはいけないお金」
 「増えなくてもよいお金」です。もっと言うと、「絶対に減ってはいけないお金」です。
・日本でも、デフレや円高を止めるためにもっと円を刷るべきだ、と主張する有識者もい
 ます。しかし、普通に考えればお札は刷れば刷るほど、その通貨に対する信用が低下し、
 価値は下がってきます。例えば、円の供給量が2倍になれば円の価値は2分の1に半減
 しますから、それまで1万円で買えたものが、倍の量の2万円を出さないと買えなくな
 るというのが筋です。 
・今、通貨供給量が増える中で、世界経済はインフレに陥るのではないかと心配されてい
 ます。もしインフレになれば、通貨の価値は下がっていくので、現金を持っているのは
 リスクが高い、ということになります。
 
マーケットのリズムに乗って
・マーケットとは情緒不安定なものです。上がったり下がったり、不安定で不確実なので
 すが、その一方でひとつだけ確実なのは、「マーケットがどんなに大きく動いても、時
 間がたつと本質的に価値に見合う水準に戻ってくる」ということです。つまりところ、
 モノの値段は、その価値以上でも価値以下でもないということです。これがマーケット
 の本質です。 
・人間の欲望は、その価値以上の儲けを望みすぎ、その価値以下の損を怖がりすぎる。だ
 からマーケットの値動きはとても不安定になるのですが、それは人々の心が不安定だか
 らです。マーケットは人の心の動きそのものなのです。
・最初は何も考えずにシンプルに「インデックスファンド」を買うことをお勧めします。
 「インデックスファンド」とはマーケットの平均点を取る、特に面白くもなんともない
 ファンドです。 
・投資の勉強をすることは悪いことではありません。でも本当のことを言うと、投資とい
 うものは机上で勉強してもあまり意味がありません。実践で学ぶことがほとんどで、実
 際自分で売買してみないとわからないことばかりなのです。ですから、経験の前にイン
 ターネットなど中途半端な商品知識を身につけても、はっきり言って何の足しにもなり
 ません。結局、投資は「いつ、いくらで買ったのか」ということが重要になりますので、
 人の成功話を聞いても、まず参考にはなりません。
・ファンドとは投資信託のことです。投資信託とは、投資信託会社が多くの投資家からお
 金を募りまとまったお金にして、そのお金をファンドマネージャーと呼ばれる専門家が
 マーケットで運用することでお金を増やそうとすることです。
・自分が100%内容を理解できない金融商品に投資をしてはいけません。
・インデックスファンドは大きく成績を伸ばすことはできませんが、時間の経過とともに
 周りがいなくなり、最後の生き残るのは平均点のインデックスファンドというわけです。 
・「余計なことをしないほうが結果的に儲かる」というのも、マーケットの真実のひとつ
 なのです。 
・インデックスファンドは大儲けすることはないのですが、負けない投資を目指す、初心
 者投資家には入りやすい金融商品です。 
・インデックスファンドを選ぶときの基準は以下のとおり
 ・自分が知っている金融機関の投資信託会社が運用しているものを見てみましょう。
 ・預かり資産が増加しているファンドを探しましょう。
 ・手数料が安い物を選びましょう。
・なけなしのお金すべてを、中国やインドのファンドにまるごと投資をするなんていうこ
 とは、怖いもお知らずという域を超えた、単なる愚行です。 
・世界の成長の源泉はこれから豊かになる中国やインドなどの成長です。しかし、中国や
 インドだけに投資をするのは金融市場が未成熟なため、リスクがあります。また、中国、
 インドが成長しているのは自力ではなく、先進国からの投資や技術、人材によるもので
 す。先進国のノウハウが新興国に委嘱されることで内需が生まれて成長する。これは地
 球一体の経済成長なのです。ですから地球まるごとに投資をするのが効果k的だと考えて
 います。 
・世界経済は平均すると5%程度の成長をしているのです。ですから、その世界の成長に
 自然に乗っかっていけばそれで十分なのです。世界の経済成長にふっと乗っかるだけで
 5%のリターンは無理なく得られるのだ。 
・日本のインデックスファンドとグローバルインデックスファンド、両方を毎月積み立て
 ていく方法は理想的だと思います。 
・株価が半値になることなんて、株式市場ではごく普通のことなのです。それなのに、株
 価の動きに一喜一憂、敏感に反応しすぎて株を手放してしまう。だから本来の株式投資
 のリターンを誰も受け取れないのです。
・経営努力をしている企業は、利益が増えて成長していくもの。それにともなって起業の
 価値は高まっていく。株主は企業の活動を支援し、同時に株価変動リスクを引き受けた
 見返りとして、配当金と株価の上昇という恩恵を受けられる。この仕組みを信じられな
 ければ、株式投資などやっていられません。
・こうした経済の本質を理解している人は、株価が変動しても一喜一憂しないのです。反
 対にそれを知らない人は、株式市場を単なるお金儲けとしてしか考えておらず、短期で
 売買を繰り返して、結果的には損をしているのです。

投資の鉄則「安く買って、高く売る」
・投資の成果はいつ買うかで9割が決まります。
・割安っていうのは、業績の数字を基準に計算をするが、マーケットが暴落しているとき
 というのは、その根拠がガタガタに崩れている。だから計算をすればするほど、その株
 は買えなくなっていく。
・相場が大暴落するときは、それまでのトレンドが壊れて、前提とされてきた経済指標が
 すべてひっくり返ったときです。需要予測や為替など、株価を算出するすべての前提条
 件が根底から崩れるのです。そうなると、企業の売り上げや利益がどこまで下がるのか
 検討もつかなくなるので、いくらが妥当値なのか割り出しようがなくなります。妥当値
 がわからなければ、その企業の株価が割高なのか、割安なのか、判断がつかなくなりま
 す。 
・暴落時のような先行き不透明な状況下では、機関投資家はまず損失を最小限に抑えよう
 とします。つまり何も考えず怒涛の売り注文を出してきます。インデックスに連動する
 ファンドは、コンピュータで自動的に売り注文が執行されるようになっています。そう
 なると、暴落が暴落を呼んで、本来の企業の価値などとはまったく関係のないところで、
 株価は下落を続けます。とにかく凄まじい勢いて株価が下がっていきますので、個人投
 資家はその様子を眺めるだけでどうしたらよいのか、おろいろするだけです。
・我々は価値があると思う会社、応援している会社の株価が大きく売られていたら買い支
 える。それだけでやっています。もちろん暴落を自分たちだけで支えきれるなんて思っ
 ていないけど、そういう思いがあるから迷わず買いにいけるんです。それが下げ相場に
 飛び込める「大義名分」になっている。
・「損得」だけで株式投資を考えていたら、そこが見えない沼に飛び込むような行動をと
 るのは難しい。「損得」だけでない。「使命感」「大義名分」を持つことで、迷いなく
 「買い」にいけるということです。「損得」だけでは「安く買う」はできない。「儲け
 よう」だけでは儲けることができない。
・「うあすく買う」を実現するには、荒海に飛び込んでいける「強い思い」が必要
・「高く売る」を実現するには、暴落後、上昇に転じる「価値のある会社」を選ぶことが
 重要    

達人は「常識」にものを言わせる
・投資する企業を選ぶ基準は
 ・事業内容が自分で理解可能
 ・強固なブランド
 ・長期安定した収益力
 ・信頼のおける良い経営陣
 ・変化の激しい業界は避ける 

手に汗握らない投資
・投資というのは、どんな手法であろうと、結果がわからない世界です。そういう作業に
 取り組み姿勢としては、購入価格を平準化させる長期投資の考え方のほうが理にかなっ
 ているのです。 
・低金利の日本では、つい高い利回りの金融商品に飛びつく傾向がありますが、高い利回
 り=ハイリスクということを絶対に忘れないでください。「負けない投資」には目先の
 利回りを追いかけず、時間を味方につけて、経済が自発的に成長する速度に寄り添う
 「長期投資」のほうが有効的なのです。 
・間違ってはいけないのは、「長期投資」は「長期放置」ではないということです。投資
 した企業の株をただじっと持ち続けているわけではなく、売るべきときにはしっかりと
 売ってのです。 
・企業の本質的な価値が下がったら、早急に売るべきです。株を保有している企業の変化
 に対して「あれ、ちょっと思っていたのと違ったかな」と感じたら、長期投資といえど
 も、売却することも考えてみてください。
・個人投資家のためのファンド”6つの条件”
 ・少額から自動積み立てができて、自分の銀行口座から毎月引き落としが可能
 ・分配金を再投資に回してくれる
 ・長期投資ファンドであること。信託期限が無期限
 ・購入時手数料がかからないノーロード型、信託報酬が低いこと
 ・純資産残高が増え続けているもの
 ・わかりやすさ、運用責任者の顔が見えるファンド
・金融商品にはリコールもありません。ですから、投資家がいくら損をしても、仕組みに
 問題がある商品をつくっても、 
・金融業界というのは基本的に「ゼロサム」のビジネスモデルで成り立っています。残念
 ながら、顧客の利益と金融機関の利益は必ずしも一致しません。例えば、勧めた株式や
 投資信託がどんどん上昇して顧客の利益になったところで、それは直接、金融機関の利
 益にはなりません。証券会社や銀行の収益を支えているのは、お客さんからもらう「手
 数料」ですから、お客さんが金融商品の売買を頻繁に繰り返してくれることが一番儲か
 るのです。買ってもらって手数料、売ってもらって手数料と、往復で稼げるのです。良
 くも悪くもこれが金融業界のビジネスモデルなのです。 
・保有して1年、2年という短期保有では、儲けも損も大きく散らばっています。60%
 のリターンもあれば、マイナス20%の損もあります。しかし、10年、20年と保有
 期間が長くなればなるほど、収益率が収斂されてきて、30年を超えるとほぼ12%に
 落ち着いてくるのがわかります。これは統計学で「平均への回帰」と呼ばれる現象です。
 30年以上株式を保有し続ければ、石油ショックや円高、バブル崩壊があったとしても、
 12%程度の収益を上げることができるということです。つまり、やみくもに売り買い
 しないで、成長性のある優良企業の株式を長期間保有すれば、投資家はちゃんと利益を
 享受できるということです。 
・現在の株式投資の個人のシェアは約25%ですが、そのうち93%程度がネット証券経
 由で、大手証券からの発注は5%くらいしかないといいます。個人が株式投資をするに
 は自分で勉強するしかないのですが、東証が売買システムのスピードを上げて、凄まじ
 いスピードで変化するようになったので売買動向が読みくれない。外資系証券や機関投
 資家が行なっているコンピュータによる自動取引は反応しますが、個人投資家は昔のよ
 うに利益を上げられなくなっています。 
・投資信託には価格変動りリスクがありますが、一番のリスクは自分の大切なお金が何に
 投資されているのかわからないことです。儲かりますよ、と言われるけど、なんで儲か
 るのかわからない。そういうところにお金を預けるのは問題です。 
・お金がない人ほど運用が必要なのに、多くお人が「投資など無縁のもの」と思っている。

お金を味方につける
・「手っ取り早く確実の儲ける方法などない」ということです。
・創業500年という超老舗企業が、なぜそんなに長く会社を潰さずにやってこれたか。
 それは会社をいかに適正な規模にとどめるかという考え方を家憲として代々受け継いで
 きていることであった。景気が良いときに注文増に応じて容易に企業規模を拡大してこ
 なったことこそがその理由だということです。この老舗企業は、「生産能力を超えるも
 のはできません」と注文を断ってきたというのです。会社の規模は好況のピーク時に合
 わせるのではなく、不況時に合わせる。つまり500年の歴史は儲けるチャンスをこと
 ごとく捨ててきた歴史と言えるのです。 
・「宝くじにでも当たればね、人生が変わるのに」と、つぶやいたりしてはいませんか。
 でも、宝くじに当たっても人生は変わらないのです。宝くじの当選者の多くは3年で元
 の生活に戻っているのです。多くの当選者は「人生が変わった」と勘違いして大盤振る
 舞いをしてしまうのです。 
・当選者の多くが3年で元の生活に戻ってしまう。高額当選金の桁が違うアメリカでは、
 当選金で事業を始めて、あっという間に巨額の負債を抱えてしまったとか、だまされて
 精神を病んてしまったとか、もっとひどい話になると殺されてしまったとか、これでも
 か、というくらい不幸な話がたくさん出てきます。自分の実力とは関係ないところで手
 に入れたお金は、結局身につかないということを、この事実は物語っているのでしょう。
・お金は有効な使い方をすれば優秀な召使として人生をサポートしてくれますが、お金に
 振り回されるようになったら人生は不幸になるということです。 
・どんなに日本経済が変化したとしても、じつは人間の生活はそんなに変わるものではな
 りません。ですから、厳しい現実をしっかり認識して心の準備をしておけば、この先、
 何があってもおろおろする人生にはならないはずです。
・本当のお金持ちの人は「手堅さ」と「大胆さ」の両方を素晴らしいバランスで併せ持っ
 ています。そして、単に「お金を稼ぐ」のがうまいというのではなく、「お金の使い方」
 が上手なのです。