「稼ぐが勝ち」        :堀江貴文

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 今となっては「過去の人」になりつつある人物の著書である。当時は飛ぶ鳥を落とす
勢いがあり、なんだか変な若者が突然球団買収に現れて世間を驚かせたという感じであ
った。結果的には後に現れた楽天に負けて球団経営は実現しなかったが、それをきっか
けに世間から注目され、政界進出もめざすという勢いであった。
しかし、その後は、これまた突然に奈落の底に落ちてしまった。
 この本を読むと、彼は、彼の同年代の人々を代表しているような印象を受ける。それ
はとても前のめりなところがあり、言動も、とてもトゲがある言い方が多いようなとこ
ろである。これは彼に限らず、彼と同年代の人々にもそういうところが多いと、私は感
じているからである。これは、私が古い世代の人間だからそう感じるのかもしれない。
 この本の中で彼が主張していることは、今の世の中を正しく言い当てているかもしれ
ない。ただ、その内容は、なんだか堺屋太一氏の著書で多く語られている内容と同じよ
うな部分が多いような感じも受けた。
 ひたすら前のめりな生き方も、ひとつの生き方なのだろう。しかし、そういう人たち
の中で生きていくのは、とても疲れるだろうなと私は感じる。

まえがき
・中流といっても生活は楽ではないわけです。中流クラスとは、金持ちでないけれど貧
 乏でもないという中途半端な状態です。それなので35年ローンを組んで家を買って
 しまったりする。そしてそのローンを返すために、朝から晩まで頑張る。せっかくの
 マイホームで家族と過ごす時間を犠牲にして働くという、本末転倒な状態です。エリ
 ートでもないのにエリートのライフスタイルの情報があまりにも入ってきてしまった
 ので、必死に追いつこうとするわけです。
・その一方で、貸家住まいの下流層のほうが、バブル成金に比べたらつつましいけれど、
 より文化的でかしこい生活をしている現実も見えてきた。
・これまで「自分は中流だ」と思い込むことでなんとなく満足していたのだけれど、年
 金の支給年齢が繰り上げられる、医療負担が増えていく、会社をリストラされる、と
 いうことで、さすがに疑問をもつようになってきた。景気が右肩上がりの時代はよか
 ったですが、景気が悪くなったことで、いろいろな見えにくかった問題が顕在化、と
 いうよりもっとはっきりと、視覚化されてしまったわけです。

ピラミッド構造はすでに崩壊した
・意外に知られていないことですが、東大生の親の平均年収は全国の大学のナンバーワ
 ンなのです。「慶応の学生はお金持ち」というイメージがありますが、東大のほうが
 上なのです。
・要するにお金持ちと貧乏人は生まれたときから立場が違う、ということなのです。友
 達の東大生の親たちはたいてい会社を経営しています。しかも、その親たちは必ずし
 も高学歴ではなかったりするわけです。
・僕らの親父たちは経済が右肩上がりで成長していくという幻想をみんなみていたわけ
 です。これはどう考えてもおかしいのです。無から有を生んでいくような状況でも考
 えなければ、経済発展が永遠に続くわけがありません。
・要するに、親父たちは戦後の一時期の特殊な状況を、永遠に続くものとして一般化し
 てしまったわけです。
・経済は先取りします。これは儲かった分があとから配当されるのでなく、儲かるはず
 の分を見越して先に使ってしまうのです。
・かつて滅私奉公で会社に尽くしてきた親父たちは、要するに、山ほどだまされてきた
 のです。右肩上がりの経済成長や誰もが部長に昇進できるピラミッド構造なんて、最
 初から存在しなかったわけです。それはバブルの一例を見ても明らかです。勘の鋭い
 若者たちはこれに気づいています。

20代は搾取されている
・いろいろ調べてみると、日本の会社の多くは給与体系が明らかにおかしいことに気づ
 きました。要するに、日本の会社の多くは右肩上がりの経済成長を前提とした給与シ
ステムになっていたわけです。20代の社員は将来の安定を会社に約束してもらう代
 わりに、安月給で働かされていたということです。一生懸命働いて昇進し、マイホ
 ームを建て、子どもを育て、老後は年金で豊かにのんびり暮らす、それが幻想に過ぎ
 なかったことは、いまや明らかになっています。結局、旧来システムに乗っている限
 り、若者は一方的に搾取されるだけなのです。
・このように20代は一方的に搾取されるだけなのです。優秀な若者は旧来の社会シス
テムに乗るだけ損なのです。

個人も社会も「リセット」
・この時代の転換期に、旧来の社会システムの破綻に気づかず、ぼんやりしていれば他
 人から搾取されるだけなのです。それが良い悪いという話ではありません。
・世の中には、搾取してお金持ちになる人間とだまされて貧乏になる人間がいます。こ
 の事実は知っておいたほうがいい。
・つまり俺たちは、銀行にお金を預けているのではなくて、銀行にお金を貸しているわ
 けです。「預けている」という発想から「貸している」という発想に切り替えなけれ
 ばならないことに気づいたわけです。

アルバイトはすぐにやめよう
・この世の中においしいアルバイトはありません。アルバイトをはじめた時点で、必ず
 搾取の対象になるからです。
・一度自分で仕事を取ってやってみることが大切なのです。会社を通さずに直接仕事を
 してみると、「えっ、こんなにもらえるんですか」という話になる。そこではじめて、
 「これまでこんなに上前をハネられていたんだ」と実感できます。
・逆に言えば、自分で会社を興さない限り、搾取の対象になるのは一生まぬがれないと
 いうことです。
・就職とは、他人のリスクコントロールの支配下に入るということです。要するに自分
 の運命を他人に支配されるわけです。
・あなたが成功しようと思うならまず、他人にコントロールされて生きる限界、それと
 自分の限界に気づくことです。いくらがんばっても一個人の力で稼ぐ収入はたいした
 ことがありません。これに気づいたら会社を立ち上げることです。

会社をつくるのはカンタン
・なるべく早いうちに起業するべきなのです。一度就職して社会人になってしまうと、
 精神的なプレッシャーが大きくなります。特に、大企業で出世ラインに乗っている人
 は、なおさらかもしれません。冒険する気持ちをさえぎるものが、できてしまうので
 す。
・普通に考えれば、会社をつくるのが成功への最短への近道なのです。優秀な頭脳を持
 っていながら、わざわざ破綻しかけた旧制度の会社システムに乗っかるのはばかげた
 こととしか思えません。
・最近、俗に言う「1円起業制度」という新しい制度ができました。しかし、この制度
 はベンチャーの育成にとって、おそらくなんの意味も持たないだろうと思います。資
 本金を1円しか集まられないようなやつは、会社をつくっても絶対に成功しないと僕
 は思うのです。

会社とは人を使うための道具です
・会社とは他人の力を利用する仕組みです。そして、他人の力を利用した人間が金持ち
 になるわけです。僕にとって会社とは人を使うためのツールに過ぎません。自分一人
 で全部の作業ができればそれに越したことはありませんが、人間には当然限界という
 ものがあります。それで、人の力を利用するための会社という仕組みができたのでし
 ょう。
・人は利用したほうがいいのです、つまり、会社という組織を使って他人の能力を利用
 すべきなのです。他人を利用するというのは、部下に限ったことではありません。
 上司や同僚、取引先の人、友人など、あらゆる他人の力を最大限に活用すべきなので
 す。ただし、他人の力を利用するといっても、それは「人をこき使う」ということで
 はありません。
・自分に自信がある人ほど、自分だけでなんとかうまくやろうとするものです。しかし、
 それはムダが多い。成功する人間とは、自分の知識や経験なんてちっぽけなものだと
 自覚し、他人の力を上手に利用できる人間のことです。

大学は1ヶ月でやめる
・スポーツ万能であるとか、音楽的に優れた才能があるといった、人並み以上の能力を
 持っているのでなかったら、普通の人間が20代のうちにお金持ちになって自分の好
 きなことをやるには起業するしかないのです。

成功したいから背伸びをする
・少しくらいのお金で満足している暇はありません。経営者は大きなビジョンを持って
 どんどんお金を集め、会社を大きくしていかなければならないのです。ある程度の儲
 けで満足して、そこで小さくまとまってしまうと、いざチャンスがまわってきたとき
 に身動きがとれなくなってしまうのです。結果的にそこまでの会社で終わってしまう
 わけですね。当然のことながら、元手が大きければ大きいほどビジネスが展開できま
 す。それが株式会社のメリットです。
・よく、「なぜあなたの会社は急成長を続けているのですか」という質問を受けます。
 それは常に「背伸び」をしているからです。背伸びをするには多少無理をしなければ
 なりませんが、育ち盛りの子どものようにいろいろなことに手を出してやり遂げるこ
 とが大切なのです。僕の会社でもこれまで無理な納期の仕事もたくさん受けてきまし
 たが、それは会社が成長するために必要不可欠な「背伸び」だと考えたからです。

フロンティアはどこにでもある
・僕は将来的に宇宙旅行ビジネスを形にしたいと思っています。人間にとって残された
 ロマンといえば、宇宙。それと人間の内面を知ること。この二つに純粋に心をひかれ
 ます。
・結局はお金次第なのです。とにかくお金をかけて研究を進める。宇宙旅行を楽しめる
 時代、お金を持っていれば死なないですむ時代はきっと来るはずです。
・後ろを振り返ってもなにもいいことはありません。
・宇宙と生命というのは、人類全体が遭遇しているひとつの大きな壁なのです。
・地球から離れるという外の壁と、人間の本質に迫る内なる壁です。その大きなハード
 ルを飛び越えないと、また、中世みたいに時間がゆっくりと流れていくだけです。
・中世というのは鬱屈した時代でした。日本の江戸時代は西洋の中世に当たると思うの
 ですが、鬱屈した時代のなかで次第の庶民のパワーが溜め込まれていき、江戸末期に
 ドカーンと爆発してわけです。いま必要なのはそうした大きな変化です。旧世代から
 引き継いだばかばかしい社会システムを壊すことです。

日本のなかに二つの国ができる
・僕は経済を二極化するしかないと思っています。これまでは、発展途上国と先進国の
 ような分類が国ごとのレベルでなされてきました。しかしこれからは、国内のレベル
 で上流層、下流層、といったら語弊があるかもしれませんが、上下の関係ができてい
 くと思うのです。当然、経済的な格差は広がっていき、国内に二つの国が存在するよ
 うな経済状況が生まれてくるのではないでしょうか。今のアメリカはその近くまでい
 っています。
・多くの人はそれを暗い未来としてとらえているようですが、僕はそれは必然であるし、
 そうなっても別に構わないと思っています。
・かつでのみ分制度とかインドのカースト制みたいなものをイメージしてしまうからネ
 ガティブになるのであって、いまはそういう時代ではありません。誰もが基本的人権
 を持っていて、一定レベル以上の生活を営むことができる社会システムになっている
 わけです。上流層、下流層の格差ができたところで、みんなが不幸になるかといえば
 そうではありません。
・現代は、多種多様な価値観を容認する 社会になっています。フリーターでも、引き
 こもりでも、つまはじきにされることもなく、普通に生活できているわけです。
・国内が二極化してくると、勝ち組・負け組がはっきり目に見えるようになります。そ
 れで親たちは一生懸命に叱咤激励し「勝ち組に入らなければいけないよ」と子どもの
 お受験に夢中になる。「教育制度を直さなければならない」と言いながらも、あいか
 わらず東大を現役で合格してキャリア官僚になるといった、旧いビジョンを持ってい
 る親たちがいるわけです。
・人間の最終的な目標は成功です。フリーターや引きこもりといわえる人たちでも、彼
 らの世界のなかで満足したり、認められたり、成功を感じることができるなら、われ
 われがとやかくいう権利はないわけです。価値観の多様化は歴史の必然だと思ってい
 ます。旧世代の価値観でものごとを測ることが不幸の始まり、なのです。

人の心はお金で買える
・商人が世の中の裏で操っているという話は世界中にたくさんあります。貨幣経済がで
 きて以来、金を持っている商人が間接的に世の中を支配していたはずです。「金を持
 っているやつが偉い」これは当たり前の話です。
・「の貧しい人は心がきれいだ」みたいなこと言われますが、もちろんそんなことはあ
 りません。経済的に貧しくなると人間は狂気に走ります。
・「人の心は金では買えない」というのも同様です。誤解を恐れずに言えば、人の心は
 お金で買えるのです。女はお金についてきます。
・たとえばビジネスで成功して大金を手に入れた瞬間に、「とうてい口説けないだろう
 な」と思っていたネエちゃんを口説くことができたりする。その後は芋づる式です。
 要するに、ネエちゃんの話を聞いた女の子たちが集まってくるわけです。
・金を持つだけで、自分の精神的な考え方も高みに上がります。実質はなにも変わって
 いないのですが、お金を持っているという現実が一種のゆとりになるのかもしれませ
 ん。
・人間はお金を見ると豹変します。豹変する瞬間が面白いのです。皆ゲンキンなもので
 す。良いか悪いかは抜きとしてそれが事実です。金を持っている人間が一番強いのな
 ら、金持ちになればいいということなのです。人間を動かすのはお金です。

シンプル・イズ・ザ・ベスト
・株式会社の本来の目的は、株主への利益還元をすることです。だから、「株主のため」
 とストレートに答えなければならない。株主に最大限の利益をもたらすことが、株主
 会社の社長の責任なのです。
・シンプルに考えること、これが僕の信条です。ビジネスの最前線ではスピードが勝負
 です。いろいろと複雑に考えることで失うものは大きい。ビジネスにおける様々な、
 問題はすべて原点に戻ってシンプル思考で処理すれば、最大限の効果を発揮すること
 ができるのです。
・なんでもやりたいときにやるのが一番なのです。昔から「善は急げ」と言います。い
 ろいろ無駄なことを考えて悩むよりも、勝算がありそうだったら一回跳んでみればい
 いのです。「考える前に跳べ」ってやつです。たった一回跳べば、それが成功体験に
 なるはずです。

やるべきことはすでに見えている
・将来はインターネットを中心とした社会ができあがるという確認が僕にはあります。
 するとある意味で、これからやらなければならないことはすでに見えているわけです。
 作業的にはそのレールの上で、旧来の商材を新しい商材に置き換えていくだけなので
 すから。

気合と根性で十分
・それは気合と根性です。気合と根性でものを一個売ってみてください。別になんでも
 いいので、どこかからものを仕入れてきて売る。ものが一個でも売れた瞬間に人間は
 変わります。そこからすべてがはじまるのです。ものではなく自分の能力を売っても
 いいでしょう。お金が入ってくるのであれば、何を売ってもいいのです。そしてそれ
 が成功体験につながるのです。
・気合と根性でものを売る。それが成功体験につながる。そうするとどんどん気合と根
 性がついてくる。成功体験が積み重なると勇気がでてくる。そのためには、一番最初
 に「気合と根性」が必要なのです。

とりあえず一つ売れ
・商売はボランティアと違うのです。僕はボランティアには否定的です。ボランティア
 は生ぬるいのでやめたほうがいいと思います。ボランティアで結ばれた関係というの
 は非常に脆いものです。お金が絡んでいない以上、そこには責任が発生しないからで
 す。お金で結ばれた関係ややはり強いです。

つぶれる会社には法則がある
・失敗した人の轍を踏まなければいいだけの話です。こういった知識は多ければ多いほ
 どいいのです。似たような失敗した例は必ず過去に見つかります。そして、それをい
 ざというときに思い出すのです。そうすれば、会社が少しくらいうまくいっても、有
 頂天になって足下をすくわれなくて澄む。
・凡人から一歩抜け出すには、常に先人の知恵から学ばなければならないのです。その
 努力を怠らなければ、失敗の一歩手前で踏みとどまることができるのです。

部下をほめてはいけない
・生半可なことではほめられないことを悟り、ハングリー精神を持って這い上がってく
 る人間だけが、最後に成功し、上司ではなく大勢の人たちから賞賛される人間になる
 のだと思います。というわけで、僕は会社で部下をほとんどほめません。
・僕の会社ではお金で評価をだします。同期に入社した社員でも、能力や職種によって給
 料はぜんぜん違います。最低給は18万円ですが最高給ぬいなるとヘッドハンティン
 グされてきた人で月給200万円ぐらいになる。成果に対してはきちんとお金で評価
 するということです。逆にいえば、社内でなあなあで使うような無駄なお金は一切だ
 しません。
・経費の使い道はすべて会議にかけますし、基本的に交際費は経費では落とせません。
 交際費という名の遊興費に過ぎないのが実態でしょうから。これまでの日本の社会で
 は、交際費、接待費という名目で、オヤジたちが会社の経費を使い、銀座のクラブで
 大きな顔をしていました。しかし、これは厳密にいえば、税金ドロボーなのです。
・ベンチャー企業の社長の場合、ケチであることは重要だと思います。特にスタートア
 ップのベンチャーには倹約の精神が必要です。
・僕はベンチャー企業のリーダーの条件は、社員をぐいぐい引っ張る豪腕だと思ってい
 ます。ベンチャー企業の成長スピードは速いです。リーダーがぐいぐい引っ張らない
 と失速してしまいます。多くのベンチャー企業は、外見も中身もしょぼいです。少し
 無理をして背伸びをしなければ成長しないのです。

伸びしろの大きな社員に投資を集中する
・僕は常に「一部の天才に集中投資するべきだ」と言っています。広く分散して少しず
 つ投資するよりは、一部のエリートにどんどん投資したほうがはるかに経済効率がい
 いからです。そのほかの雑草には栄養をあげなくても、できるやつは勝手に少しずつ
 成長し、這い上がってくるものなのです。

インターネットビジネスの未来
・いろいろ矛盾だらけの世の中ですが、一つ一つ誠実にガチンコで対決していくことが
 重要だと思っています。こういった問題は、決してうやむやに終わせてはいけないの
 です。うやむやにすることは決して「大人の対応」ではないのです。自分をこまかざ
 ずに、おかしいところはしっかりおかしいと言わなければなりません。
・インターネットは急速に進化していますが、最先端ばかりでなく、取り残されたとこ
 ろに意外に大きなビジネスがごろごろ転がっているものなのです。そして、その取り
 残されたところは、旧世代の旧勢力が、利権を握っているところです。

自己中でいこう
・僕は自己中な人間です。根本の部分に「自分さえよければいいのかな」というのがあ
 ります。これは小学生のときから一環してそうです。ぜんぜん変わっていません。僕
 は、自己中はやはり人間の基本だと思っているのです。
・自己中が批判されるのは仕方のない部分もあるのかもしれません。しかし「そう言う
 自分は自己中ではないのか」と考えることも必要です。たいていの場合は、みんな過
 剰反応しすぎだと僕は思ってしまうのです。
・日本人って少し心配性なのです。ちょっとしたことで「このままでは日本はどうなっ
 てしまうのか」などと深刻な顔をする。しかし、そう煽動する 文化人たちを含めて、
 自己中でない人なんていないのです。

若いうちに悟ってはいけない
・「自分の限界はこの程度のものだ」と悟ったときに、未来への道は断たれます。悟っ
 てはだめなのです。僕に言わせれば悟りとは逃避に過ぎないからです。仏教なんかで
 もそうですが、「悟り」とは真理に到達するものだと一般には考えられています。
 しかし、よく考えてみるとこれはただ論理的に心理を追究することから逃げているだ
 けなのです。
・宗教というのは死という現実からの逃避に過ぎません。それを「悟り」という都合の
 いい言葉に置き換えただけの話です。「逃げ」と言われたら格好悪いけど、「悟り」と
 言われたらなんとなく格好いい、でもダマされてはだめです。
・宗教は死を正当化し、そこから逃げるためのツールです。逃げてはだめなんですよ。
 人間の可能性を否定してしまっていますから。自分の可能性はできるだけ大きく見積
 もっておくべきです。

こだわらない、悩まない、即決する
・あまり複雑にものごとを考える人はだめなのです。最前線では何よりも「即決力」が
 大切なのです。それは会社の会議でも同じことです。細かいことにこだわって大局を
 見極められない人というのがいます。というより、これまでの日本企業は、無駄な会
 社がほとんとだったと思うのです。旧来の会議では、大勢が集まって長時間の議論を
 するのが普通でした。ろくに準備もせずに会議を始めるから、いつまでたっても結論
 がでない。会議の目的は結論を出すことです。ところが、会議のための会議に終わっ
 てしまうケースが多かったと思うのです

世の中は常ならず
・大騒ぎしている人というのは歴史の上っ面しか見ていないわけです。戦後というごく
 短時間の歴史を一般化してしまい、戦後の特殊な状況下における安定こそがすべてだ
 と思ってしまっている。特に戦後すぐに生まれた、まさにいま会社を牛耳っている世
 代は、当然起こりうる変化に、ついて行けないわけです。当然のことですが、永遠に
 安定している世の中なんて存在するわけがありません。

映像メディアの未来はこうなる
・現在、映像メディアのありかたが根本的なところで変化しつつあります。映画やテレ
 ビの未来というよりも、ブローバンドによる映像コンテンツ全体の未来をどう考える
 かが大切です。はっきりしていることは、これまでの考え方では、現在の映像メディ
 アは早晩だめになるということです。これは既定路線なのです。
・もっと根本的なことを言うと、いまの放送局が提供しているコンテンツはすでに飽き
 られているのです。
・一時間座ってテレビを見るよりは、携帯電話やインターネットでチャットやメールを
 やっているほうが楽しいわけです。さらにそこで出会いが生まれる。みんなテレビ
 を見ているより、人と会っていたほうが楽しいのです。

気づいた人の勝ち
・商売なんて無数にあるのです。ありすぎてよくわからないくらいです。ニッチなとこ
 ろに参画する余地はたくさんありますし、僕なんかスモール過ぎて手を出せない商売
 がたくさんあります。

若いうちほどカンタンです
・日本にはほんとうの金持ちがいないんだな、ということです。彼らは会社のなかでせ
 っせとキャリアを積み上げてきて、年寄りになってやっと栄光をつかんだわけです。
 彼らは嫉妬の渦巻く社内政治の中で勝ち抜いてきているので、社内に対してはすごく
 強い。要するに内弁慶なのです。
・今の時代は労働者でも知恵次第で資本家になることができる。それが資本主義です。
 ベンチャーで会社を立ち上げれば、資本家側に立てるのです。そういうチャンスはい
 くらでも転がっています。
・しかし、残念ながらあのオーナーたちには、会社の中で出世して社長になるという、
 東宝の植木等のサラリーマン映画みたいな発想しかないのです。
・この国を悪くしている旧世代の「壁」がはっきりみえたような気がします。やはり、
 僕たち世代やもっと若い世代がチャレンジしていかなければだめなのです。向こう見
 ずでも、いけいけドンドンでもいい。

ビジネスチャンスはどこにでも転がっている
・同じ金額を賭けても、金持ちの場合は負けても痛くない。仮に負けてもギャンブルに
 は波がありますから、いつかは絶対に勝つ。つまり、金持ちは負けようがないのです。
 こんなにわかりやすいお金の法則があるのに、どうして多くの人は儲からない仕事や
 貧乏を選ぶのでしょうか。要するにお金の法則がわかっていないわけです。
・こういう時代では、外資も内資も関係ありません。外国から日本にお金が入ってくる
 ことはいいことです。「日本がいい」と思っているから、お金が集まってくるわけで
 すから。お金なんて集めたもの勝ちです。お金が欲しくても、投資を呼び込めない国
 もたくさんあります。それに、外国ファンドのお金は、実は日本企業のお金が入って
 いたりするのですが、そういうところもわかっていない人が実に多いですよね。
・僕は将来書店は三つの業態に集約されると思います。あらゆるジャンルを揃えた超大
 型書店、売れ線の本と雑誌しか置かないコンビニ、キヨスク、それとインターネット
 書店です。
・人間の三大欲求は食欲、性欲、睡眠欲です。この三つに関連するものは、普遍的で飽
 きないものが多い。食事に飽きることはないでしょう。寝不足のときの睡眠も気持ち
 がいい。睡眠に飽きてしまったという人はいません。生まれてこのかたずっと睡眠っ
 て気持ちいいわけです。そういう人間の最大欲求を満たすものに絡むビジネスは、普
 遍的で長続きする。