光に向って100の花束  :高森顕徹

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著者は、宗教家で浄土真宗親鸞会会長とのことだ。もっとも、私は親鸞については多少興
味はあるが、この団体に興味を持っているわけではない。
この本は、今から21年前の2000年に出版されたものだ。歴史上の人物の成功談や失
敗談、心あたたまる話題の中から、おもしろい話を100選び、魂に奮発心を喚起させ、
不屈の精神を培うための小話集とのことである。その中であら、私の目に留まったものを
メモしたものである。
私が特に興味を持ったのは、この小話のなかに、太平洋戦争でのミッドウェー海戦の話が
出てきたことである。宗教家でも戦争の勝ち負けには興味があるんだなと、ちょっと意外
に思えた。歴史家とちょっと違った捉え方をしているところに興味を覚えた。


はじめに
・善因善果、悪因悪果、自因自果、カボチャの種からナスビの芽が出た、ためしがない。
 まいたタネしか、生えてこないのだ。
・現代人に欠けているものの一つに、努力精進があげられる。水が低きにつくように、易
 きにつこうとする。結果だけを目当てに、一攫千金をユメ見る。エサをくれる人には、
 ちぎれるほど尾をふるが、くれぬやつには吠えてかみつく。人間生活もどうやら、畜生
 化してきたようだ。
・”ゆりかごを動かす母の手は、やがて国を動かす”イギリスの古い格言である。子供を産
 むだけでは、下等動物と、なんらえらぶところがない。因果の理法を知らず、放縦邪悪
 の行為をすれば、この世から、恨み、呪いの苦患を受けねばならぬ。それは、自身の破
 滅のみならず、子供をも悲境に追いやることになる。

この柱も痛かったのよ
・なにか人生の苦しみに出会ったとき、苦しみを与えたと思われる相手を探し出し、その
 相手を責めることによって己を納得させようとする習慣を、知らず知らずのうちに私た
 ちは、子供に植え付けてはいないだろうか。
・相手の立場を理解しようとせず、己だけを主張する、我利我利亡者の未来は暗黒の地獄
 である。

約束は、必ず、はたさなければならない
・金持ちほど怒りっぽく、あつかいにくいものはない。いつも金で、何事も自由にできる、
 と思っている。また金で、約束を破り節をかえる金銭奴隷が、いかに多いことか。
・たとえ自分に不利益なことでも、誓ったことは、必ずはたすのが信用の基である。はた
 せぬ約束は、はじめからしないこと。相手に迷惑をかけるだけでなく、己をも傷つける。
 
夫婦はもともと他人である。だからケンカもする
・なぜ夫婦ゲンカが、おこるのか。男は47、女は48の歯車でかみあっている。突然一
 つの山が、かちあうときがある。
・どちらかが”すみません”と、詫びを入れればいいが、はりあうと歯車は、かちあった状
 態のままになる。 
・要は一心同体と考え、無頼な言動が原因だ。夫婦はもともと、他人であることを、忘れ
 てはなるまい。

忙しい人ほど勉強できる
・勉強する時間というものが特別にあるのではない。忙しいときこそ、暇を盗んで勉強す
 るのが本当の勉強である。用事が多いから勉強できぬ、などと言っている者は、暇にな
 れば遊んでばかりいる者だ。他人が勉強しているときに負けずに勉強し、他人が休んで
 いるときも勉強してこそ、他人より優れた成果をあげることができるのだ。忙しい時間
 を活かすか殺すかは、その人の覚悟次第である。
 
一職を軽視する者は、どんな地位におかれても、不平をもつ
・人生の目標を立てることは悪いことではない。けれども目標達成に急なるがあまり、今
 日一日の努力が宙に浮くことが、おうおうにしてある。
・権利だけを要求して義務をはたさぬ者の多い中、与えられた自己の場で、ただ死力を尽
 くす。”あの人には見どころがある”と、新しい重要ポストが与えられる。そこでまた脚
 下照顧して、ベストを尽くさねばならぬ。
・一職に忠実な者は、何事にも忠実だが、一職を軽視する者は、どんな地位におかれても
 不平をもつ。不満のある者は成功しない。
  
水車の回る音も、聞きなれれば苦にならない
・結婚して、いい女房にぶつかれば幸福になれるし、悪い女房なら哲学者になれる。
・水車の回る音も、聞きなれれば、苦にならないものだ。

有頂天から始まる地獄
・慢心ほど危険なものはない。オレはもう仙人の悟りを開いているのだ、おまえはなんだ
 と、他人を見下げる心。
・オレは金持ちじゃ、財産家じゃ、博士じゃ、学者じゃ、社長じゃ、会長じゃ、美人じゃ
 と、他人を見下し、ばかにする。
・敗戦前の日本もそうだった。神国日本は世界の盟主とうぬぼれ、外国を併呑して、その
 主になろうとした。その結果は惨敗で、地獄に墜落したことは、天下周知の事実である。
 人は山のてっぺんに登ることはできるが、そこに永く住むことはできない。
 
腹が立ったときは、数をかぞえよ
・己が正しいのに非難されたのであったならば、決して相手をせめる要はない。いつかき
 っと解けて、先方から詫びがくるものだ。真実に敵するものはないからである。
・また、己が間違っていると知ったら、”改むるに、はばかることなかれ”と古人も教えて
 いるとおり、ただちにこれを改めて、向上すればよい。
・腹が立ったときは、数をかぞえよ、相手が怒ったときは、ふれずに放っておけ、と先達
 は教えている。 

ミッドウェーで優勢であった日本艦隊が、なぜ敗れたのか
・山本五十六大将の連合艦隊は、ハワイ攻撃以来、インド洋、ジャワ、オーストラリアへ
 の連勝連勝で、無敵と自負するまでになっていた。開戦劈頭のハワイ作戦やフィリピン
 作戦までは、慎重に慎重を重ねて作戦をねり、訓練も徹底的にやった。常勝がついつい、
 その緊張感を弛緩させたのである。
・勝者を滅ぼすものは外敵にあらず、内なる慢心である。
・歴史の教訓を忘れた日本海軍は、慢心の落とし穴に、はまってしまったのである。

本当の仕事ができる男
・金も名誉も地位も命もいらないやつほど、始末におえぬ者はない。しかし、そんな者で
 なければ本当の仕事は出来ぬ。

満点主義の秀才でなかったから、起死回生の勝利を生んだ
・第二次世界大戦の勝敗を決したといわれるミッドウェー海戦で、日本の連合艦隊は、数、
 量ともにアメリカを圧倒していた。何倍も強いはずの日本軍が、なぜアメリカに完敗し
 たのか。
・アメリカ指揮官の無鉄砲さに勝因があった、といえる。日米の海戦では、アメリカの奇
 襲が、ことごとく勝利につながっているのである。
・しかもだ。ミッドウェー海戦のミニッツ大将、サンゴ海海戦のフレッチャー少将、南太
 平洋海戦のハルゼー中将、マリアナ沖海戦のスプルーアンス大将、いずれも猛将ではあ
 ったが、智将とは、ほど遠い。スプルーアンスやハルゼーなどは、学校秀才からはバカ
 あつかいされていたという。
・日露戦争を大勝利で飾った東郷元帥も、開戦直前までも窓際族的な海軍中将で、軍事的
 エリートとは逆だった。学校秀才でなかったからこそ”敵前転回”という、無謀とも思え
 る戦術がとれた、ともいえよう。
・満点主義で、いつもビクビクしている秀才は、奇襲戦の勝利に不向きのようである。

迷うことなく自分の道を進んでゆくということは、なかなか難しい
・一つのことに失敗して、また他のことに失敗し、転々と自分の仕事を変えてゆく人は、
 薄志弱行といわれる。もっとも、人間というものは強いものではない。
・迷うことなく自分の道を進んでゆくということは、なかなか難しい。固い意志と、たゆ
 まぬ努力が必要だ。 
・迷えば迷うほど努力がむだになると知ったら、最初に熟慮して決断し、断固努力で突き
 ぬけるがよい。

己を変えれば、夫も妻も子供もみな変わる
・私がこうなるのは、夫が、妻が、子供が悪いからだと、他人ばかりを責めている間は、
 真の平和は訪れない。
・まず自分を反省し、己の姿勢を正すことが肝要。己を変えれば、夫も妻も子供も、みな
 変わる。

下等の人間は舌を愛し、中等の人間は身を愛し、上等の人間は心を愛する
・下等の人間は舌を愛して、身を愛さぬ。中等の人間は身を愛して、心を愛さぬ。上等の
 人間は心を愛するがゆえに、克己して勇猛精進する。
・偉業を成就せんと志す者は、すべからく衣食に心を奪われてはならない。頂上を極める
 者は弊衣粗食、よく初志を貫徹する者である。

スキのないのが欠点
・対話していても、相手が寸分のスキもない人であれば、息がつまるようで、とてもうち
 とけて親しめない。昔からいわれるように、どこか胸の中に穴のある、抜けたところの
 ある人が、他人にあいされる魅力ある人物になりうるようだ。