性愛奥義 :植島啓司

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かつて、カーマ・スートラは古代インドの「性の教科書」として注目されて時期があった。
いまはすっかり忘れさられた存在なのかと思っていたが、本書はその「カーマ・スートラ」
を再び解読したものである。
この本を読むと、文明がいかに進歩しようとも人間の営みがそんなに変わるものではないこ
とがあらためてわかる。
なお、本書の筆者は東京大学大学院卒のとある大学の教授とのこと。やはり頭のいい人は、
研究対象も普通の人とは一味違うようである。

いかに「カーマ・スートラ」を読むか
・現代人は「不快を触発するあらゆる刺激状態にたえず敏感になり、快を触発するあらゆ
 る刺激的状態に対してますます鈍くなる方向」に進んでいる。
・誰しもがそれぞれお喜びを見つけることに困難を感じており、また、ちょっとでも不快
 なことにはすぐ苛立ち、突然相手に切かかるような手合いがどんどん増えている。
・いったいわれわれはどうしてこうも物事に鈍感になってしまったのか。いまやわれわれ
 は少々の喜びには反応しなくなってしまっている。それなのに、他人の腕がちょっと触
 ったくらいでイライラしてしまうのだ。不快については限りなく敏感で耐えられなくな
 ってしまっている。
・われわれの心がそんなに急速に変化してしまったとはとても思えない。もしかして問題
 はもっと違ったところにあるのではなかろうか。いかに文化が発展して人間の暮らしや
 生き方が多様化しても、われわれの心は何千前とそれほど大きく変わってはいないはず
 である。
・五十年や百年で人間の心がそんなに大きく変わるはずがない。
・人間にとって果たして生きる意味とは何なのか。人間の生きる目的とは、エロス(恋)
 を通じて、ひたすら美しいものに憧れ、地上に生きながら「できるだけ神に似たものに
 なること」以外にない。
・古代インドの賢者は、われわれにもっとも必要なものはダルマ(美徳)、アルタ(富)、
 カーマ(性愛)の三つであると明確に述べている。

出会い
・インドの愛の指南書「カーマ・スートラ」は、性愛の体位を集めたいわゆる四十八手の
 指南書のように誤解されているが、その論ずるところはもっとはるかに深い。
・人妻に対する愛情がある段階の強さからさらに他の段階に移る場合、われとわが命を救
 うため、彼女に言い寄ってもさしつかえない。
・人を好きになるといっても、いろいろ段階はあるものだ。気が狂ったり、死んだりする
 のは困る。それくらいなら、人妻に言い寄ったりしてもかまわない、と賢者はささやく
 のだ。
・セックスにおいて男のなすべき行為には次のようなものがある。
 ・嵌入
 ・摩擦または攪拌
 ・貫通
 ・摩擦
 ・圧迫
 ・一撃
 ・猪の一撃
 ・牡牛の一撃
 ・雀のたわむれ
・「嵌入」とは男女の性器が正しく嵌っている状態だろう。「摩擦または攪拌」はペニス
 を手に持ちヴァギナの中でぐるぐる回転させることを意味している。さらに「貫通」と
 はそのまま奥にグィッと押し込む行為だと思われる。「摩擦」はそのままいれたり出した
 りするおことかと思う。「圧迫」とは、男女の性器を挿入したまま互いに押しつけあう行
 為であろう。「一撃」とはペニスをある程度引き離しておいて強く突入させることを意
 味するのだろう。
・「雀のたわむれ」とは、ペニスをヴァギナに嵌入したまま、これを抜去せずに、何度も
 上下に動かすことを意味すると思われる。 
・愛について、性について、われわれの知識がこの二千年以上ものあいだ、まったく進歩
 していないのを知って、おそらくあなたはびっくりすることだろう。
・一般に、瀬あいの指南書として知られる「カーマ・スートラ」は、第二部の「性交」だ
 けを指すことが多い。しかし、実際には、ただ単に性愛の技術のみを取り扱ったもので
 はなく、男女のあいだのさまざまな愛の形を示したものである
・たしかに快楽にといっても多種多様で、人によっても捉え方が違うだろうが、肉体の快
 楽はやはり格別であって、究極的には、すべては「肉体を通じて魂の快楽に至る」こと
 に収斂するのではないだろうか。
・処女または他人と結婚したことのない女は性愛の対象とはなるものの、逆に他人と結婚
 した女との性愛は一応禁止されていた。
・他人の妻については、「以下のの理由さえあれば誘惑してもかまわない」と補足されて
 いる。
 ・もし彼女に自由意志があって、これまでにも自分以外の多くの男を楽しませてきたと
  したら、彼女に言い寄るのはまったく法の掟をそこなうことにはならない。
 ・もし彼女が再婚した女であるならば、すでに自分以外の男たちが彼女を自由にしてい
  るわけだから、彼女を口説いてもいっこうに差し支えない。
 ・もし彼女の夫が自分の敵方に属するとしたら、いったん彼女と交わることによって、
  うまくいけば夫の敵意を翻させる助けとなるだろう。
 ・もし自分が貧しいとしたら、彼女と交わることによって、彼女の莫大な富を造作もな
  く手に入れることが可能になるだろう。
・女のほうからの愛情表現について以下のように列挙している。
 ・男の顔を正視できず、相手に見つけられて顔を赤らめる。
 ・言い訳をしながら、美しい肢体を見せつける。
 ・そばから離れた男にひそかな視線を送る。
 ・何かたずねられても、恥ずかしそうにうなだれ、消え入りそうな声で答える。
 ・長時間一緒にいたがる。
 ・男のいる場所から離れたがらない。
 ・彼の贈ったものをつねに肌身から離さない。
・いかにして彼女を獲得するか。
 ・一緒に遊んでいるとき、わざと手を握る。
 ・さまざまな抱擁を行う。
 ・彼女の足に自分の足を押しつける。
 ・人気のない場所や暗がりでは、大胆に愛情を言い表す。
・手の込んだやりとりを繰り返すことによって、お互いのあいだの垣根が徐々にとりはら
 われていくことになる。そうした相手を尊重した相互的なやりとりは、男であれ女であ
 れ、入念に行われる。そうやって彼女の気持ちを確かめたならば、男はためらわず(勇
 気をだして)彼女の肉体を獲得すべきだというのである。 
・結婚については、三十歳の男と十二歳の女の組み合わせが理想的であるとのことである。
・セックスしてはいけない女性のリスト
 ・おしゃべり
 ・あからさまにセックスを求める女
 ・若々しさを失った女
 ・あまりにも色の白い女
 ・あまりにも色の黒い女
 ・悪臭を放つ女
 ・近親者
 ・女友だち
・ただの性器結合だけのセックスこそが追放されなければならないのだ。セックスはもは
 や生の一部分ではない。むしろ、生きがいこそがセックスの一部分なのである。
・ついあせって性器結合ばかりに突入してしまう。ただ結びつき、射精するだけならば、
 それではまるで動物以下ではないか。そこからは豊かなものは何も生まれてこない。
  
誘惑
・誘惑とは、本来は、積極的に相手を攻め落とすことではなく、相手のほうから落ちるよ
 うに仕向ける技なのである。
・現代の西欧社会および日本は歴史上もっとも容易に異性を誘惑できる時代かもしれない。
 どちらもなんとなくそれを期待しているし、その気になればいつでもアプローチが可能
 なのだから、誘惑といっても、その古典的な響きをもつ行為そのものは、ほとんど失わ
 れつつあると言ってもいい。
・簡単に手に入る女の条件
 ・家の戸口に立つ女
 ・いつも通りを眺めている女
 ・いつも男を見つめる女
 ・横目で男を見る女
 ・夫とうまくいっていない女
 ・子どもを生んだことのない女
 ・子どもに死なれた女
 ・社交を好む女
 ・夫に対してこれ見よがし愛情を示す女
 ・享楽を好む女
 ・見栄っぱりの女
 ・学芸に秀でた才能を鼻にかける女
 ・夫の愚行に悩む女
 ・理由もないのに夫になおざりにされている女
 ・嫉妬深い女
 ・欲張りな女
 ・身持ちの悪い女
 ・だらしない女
 ・臆病な女
 ・無教養な女
・一度あった女が前よりも美しく着飾って会いにきたり、人気のない場所で会うことを望
 んだとしたら、男は少しばかり腕力をつかえばモノにできると思ってよろしい。
・自分から口説かせるように仕向けながら、いっこうに身体を許さない女は、恋をおもち
 ゃにしている女と考えるべきである。ただし、人間は移り気なものだから、そんな女で
 も親密な関係を続けていれば、ついには制服することができるだろう。
・人気のない場所で、男が彼女の足に一部を触ってもじっとしている女は、まだ決心がつ
 きかねて、わざと気づかないふりをしているのだから、辛抱強く次のような努力を続け
 るべきである。
・女のほうから機会を設けて愛を告白してきたら、もちろん彼女と交わるのに遠慮はいら
 ない。女が愛を告白するしるしとしては次のようなものがある。
 ・まず自分のほうから声をかけてくる。
 ・人気のない場所で男の前に現れる。
 ・ふるえながら、ぽつりぽつりと話しかける。
 ・手足の指にじっとり汗をかき、顔を輝かせる。
 ・男の身体に両手を置いたまま身動きしない。
 ・片手を男の身体に置いたままじっとしており、男がその手をつまんだりしてもなすが
  ままにさせる。
・少なくとも五回は彼女の身体に触れる。
・いつの時代でも、直接的な性交渉よりも恋の駆け引きのほうがはるかに魅力的なのだ。
 セックスは単なる結果に過ぎない。誘惑こそすべてなのだ。
・間男の条件
 ・愛の学問に精通している男
 ・話し上手な男
 ・子供の頃から女を知っている男
 ・女の信頼を得た男
 ・贈り物をする男
 ・おしゃべりな男
 ・女に好かれることをする男
 ・女の弱点を知っている男
 ・性的快楽に没頭する男
 ・気前のよい男
 ・精力絶倫で有名な男
 
誰にも習うことのない愛の技術
・女が男のベッドに横たわって彼の言葉に心を奪われているあいだ、彼女の下着の紐をと
 き、彼女がいけないと言い出したら、接吻で口を封じなければならない。
・やがてペニスが勃起したら、両手で相手の体のいろいろな部分を愛撫する。女が恥ずか
 しがれば、おそらくは固く閉じているはずの女の腿のあいだに両手を割り込ませるがよ
 い。相手が年若い娘の場合は、まず最初に、おそれく両手で覆いかくしているはずの乳
 房に、それから腋の下と首に両出て触れるがよい。だが、相手が経験を積んだ女の場合
 は、双方にとって好ましく、その場にふさわしいことなら、なにをしてもよい。 
・女性の性感と満足のしるしはつぎのとおりである。体が弛緩し、目を閉じ、いっさいの
 恥じらいを棄て、ふたつの器官をできるだけ密着させたがる。いっぽう、快感が少なく、
 満足できないしるしはつぎのとおりである。手をふり、男を起きあがらせずに、うちし
 おれ、男にかみついたり、蹴ったりして、男が終わってからもなお身体を動かしつづけ
 る。
・性交の始まりには、男性の欲情のほうが強く、時間も短い。だが、同じ日の二度目以降
 の性交では、それが逆になる。女性の場合は反対に、最初の時は欲情が弱く、時間も長
 いが、同じ日の二度目からは、欲情も強く、満足するまでの時間も短い。
・女が先に歓喜に達すると男は衰えることなく、女の気を吸いとることもできます。その
 逆はいけません。男はけっして女よりも先に果ててはならないということなのです。
・いったん射精してしまえば、蓄積された精気は精液として流れ出てしまい、セックスの
 相手に吸収されるだけのこと。残るは虚しさのみ。しかし、男性が射精を抑えながら恋
 人の分泌液を吸収できるなら、彼女の精気をいただいて自分の精気を強めることができ
 る。

愛こそすべて
・セックスの快楽は、急ぐべきではなくて、ゆっくりと、やさしく、時間をかけて、刺激
 しなければならない。女が触られるのを嬉しがる箇所を見つけたら、そこに触ることを
 気恥かしさからやめてはいけない。そうすれば、あたかも透明な水に太陽がきらめくこ
 とがあるように、女の眼がきらきらとふるえ輝くさまを眺められるだろう。そのうえ、
 さらに呻き声が、かわいい囁きが、また、あまいため息とたわむれるにふさわしい言葉
 が加わるだろう。
・スパンキング(愛打)をなす身体の部位は、肩、頭、乳房の谷間、背中、下腹部、腋で
 ある。スパンキングによる痛みによって生じる叫び声には次がある。
 ・しくしく泣く
 ・うめく
 ・泣き叫ぶ
 ・あえぐ
 ・悲鳴をあげる
 ・すすり泣く
 ・叫ぶ
・オーラルセックス(口淫)には以下のようなものがある。
 ・愛撫。手でペニスを持ち両唇で咥えて、顔をふるわせる。
 ・側咬。手をペニスの尖端にかぶせて、側面を両唇ではさみつける。
 ・外圧。唇を閉じたままペニスの尖端に押しつけ、
 ・内圧。さらに、ペニスを少し口内に入れ、その先端を両唇でしめつける。
 ・接吻。ペニスを手に持ち、あたかも相手の唇にキスをするかのように行う。
 ・摩擦。接吻をして、舌の尖端でペニスを刺激する。
 ・マンゴー吸い。ペニスを半分ほど咥えて、激しく吸っては離す。
 ・丸呑み。ペニスをすっかり口の中に包み込み、射精に至るまで吸う。
・女の貞操が失われる原因
 ・社交界に頻繁に出入りすること
 ・自制心の欠如
 ・夫の放蕩
 ・夫以外の男と無分別に交際すること
 ・夫の長期不在
 ・外国暮らし
 ・浪費
 ・不品行な女との交際
 ・夫の嫉妬