海面が今より2m上昇した場合

Q.海面が今より2m上昇したら、生存できる国はいくつありますか?

海面が現在より2メートル上昇した場合に生存可能な国がいくつあるかを正確に予測するのは非常に難しい質問です。このようなシナリオでは、多くの要因が影響するため、単純な数値での回答はできませんが、状況を分析してみましょう。
まず、現在、世界には193の国連加盟国があります。海面上昇の影響は、主に標高の低い沿岸地域や島嶼国に集中します。特に、海抜が低い国々(例えばモルディブ、ツバル、キリバス、マーシャル諸島など)は国土の大部分が水没する可能性が高く、生存が困難になるかもしれません。これらの国々は平均標高が1〜2メートル程度しかないため、2メートルの海面上昇でほぼ全域が水没するリスクがあります。
一方で、内陸国(例えばスイスやモンゴル)や標高の高い国(例えばネパールやブータン)は直接的な水没の影響を受けにくいでしょう。また、沿岸部に依存している国でも、土地の広さや標高の多様性、適応策(堤防建設や移住など)の実行能力によって生存可能性は異なります。例えば、オランダは歴史的に海抜以下の土地を干拓で管理しており、2メートルの上昇にも対応する技術やインフラを持っていますが、小さな島嶼国ではそのような対策が難しい場合があります。
具体的な試算として、気候変動に関する研究やシミュレーションによれば、海抜2メートルの上昇で深刻な影響を受ける国は約20〜30か国(特に小島嶼国や低地の多い国)とされています。ただし、「生存できない」と定義するのが国土の全滅なのか、経済的・社会的な存続が不可能になるのかで結果は変わります。仮に国土の大部分が水没する国を「生存不能」とみなした場合、10〜20か国程度が該当する可能性があります。これを193から引くと、生存可能な国はおおよそ170〜180か国程度と考えられます。
しかし、これはあくまで大まかな推定です。海面上昇の影響は均一ではなく、適応策や国際支援の有無、人口移動の可能性なども考慮する必要があるため、正確な数は状況次第で変動します。また、2メートルの上昇が一夜にして起こるわけではなく、数十年から数百年にわたる過程で進行すると予想されるため、各国の対応策が進む可能性もあります。
結論として、現時点での大まかな見積もりでは、海面が2メートル上昇しても170〜180程度の国が生存可能と考えられますが、詳細な予測にはさらなるデータとシミュレーションが必要です。もし具体的な国々のリストや特定の地域について知りたい場合は、さらに詳しく質問していただければお答えします!