日本人の中流意識

Q.海外の国に比べて日本人は中流意識が強いですか?

日本人の中流意識は、かつて「一億総中流」と言われるほど強かったですが、近年は変化しているようです。国際比較調査によると、日本では「自分は中流層に属している」と考える人が減少し、むしろ「下流層に近い」と感じる人が増えている傾向があります。

この変化の背景には、所得格差の拡大や非正規雇用の増加があると考えられます。特に1990年代以降、経済の停滞や雇用形態の変化により、かつての安定した中流層が縮小し、社会構造が「ピラミッド型」に近づいているとの指摘もあります。

一方で、日本人の社会観には「中流であることが理想」という意識が根強く残っており、現実の格差拡大に対しても「中流社会でありたい」という願望が見られるようです。これは、欧米諸国のように階級意識が明確な社会とは異なり、日本では依然として「中流意識」が社会の安定を支える要素として機能していることを示しているのかもしれません。



Q.日本人でどのぐらいの人が自分が中流だと思っているのですか?

日本人の「中流意識」はかつて非常に強かったですが、近年は減少傾向にあります。2019年の国際比較調査によると、自分を「中流」と考える人の割合は約**24%で、過去の調査と比べて減少しています。特に1999年の調査では「中流」と考える人が43%**だったため、20年間で大きく変化していることが分かります。

この背景には、所得格差の拡大や雇用形態の変化が影響していると考えられます。かつての「一億総中流」という社会観は薄れ、現在では「下流層が増えている」と感じる人が多くなっています。