王道楽土 |
Q.王道楽土とは? **王道楽土(おうどうらくど)**とは、中国の古典に由来する言葉で、「仁義に基づいた政治が行われ、人々が安楽に暮らせる理想の国」という意味を持ちます。もともとは儒教的な理想国家観を示す言葉ですが、日本では特定の歴史的文脈でも使われました。 歴史的背景(満州国での使用)1932年、日本が中国東北部に樹立した満州国において、「王道楽土」はスローガンの一つとして用いられました。これは、「五族協和」(漢族・満族・蒙古族・朝鮮族・日本人の調和)とともに、満州国の理想を掲げる言葉でした。 しかし、実際には日本の傀儡(かいらい)政権であり、現地の人々にとって「楽土(楽しく暮らせる土地)」とは言えない面も多く、戦後の評価ではプロパガンダとしての側面が強かったと見なされています。 まとめ「王道楽土」は本来、儒教的な理想国家を指す言葉ですが、近代日本では満州国のスローガンとして使われた歴史的背景も持っています。
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