北朝鮮での党員と非党員の割合

Q.北朝鮮で党員と非党員の割合は?

正確な最新データは公表されておらず、信頼できる数字は限られていますが、以下のような推計・過去のデータがあります。

  • Workers’ Party of Korea(WPK)は、1988年時点で「人口の約12%が党員」であったとされています。 jiia.or.jp+3ウィキペディア+3factsanddetails.com+3

  • 2016年時点で、WPKの党員数を「約346万人(人口の13%程度)」とする報道もあります。 NK News - North Korea News

  • 人口構成(党員/非党員)に関してそれ以降の公式分布は見つかっていません。

  • また、党員にならない・なれない人(社会的・政治的に忠誠度が低いと分類された人々)は「wavering class(揺れ動く階級)」や「hostile class(敵対階級)」と呼ばれ、人口のおおよそ50%・25%ほどというデータもあります。 Brookings

したがって、「党員 vs 非党員」の割合をあえて言えば、過去の推定で 党員が人口の10?15%前後、残りの 約85?90%が非党員 という範囲と考えられます。
もしよければ、年代別・地域別の推定も探せます。




Q.年代別の割合を推定してください。

いい質問です ? 正確な 公式データは出ておらず推定の域を出ませんが、入手できる資料と人口構成から「年代別の概算」を作ってみました。先に重要点を短くまとめます。

  • WPK(朝鮮労働党)の公開された総党員数は不確かで、研究・報道によって 約3百万台?6.5百万の推定がある、という幅があります。ウィキペディア+1

  • 研究(脱北者サンプル等)は党員率がサンプル偏りで高めに出る傾向があること、かつ 党員は18歳以上が対象で、青年組織(Korean Children’s Union → Kim Il Sung Youth League)から移行する経路がある点に留意する必要があります。nkleadershipwatch.org+1

  • 年代別推定は「(A)党員総数が比較的少ないケース(?3.5M)」「(B)多いケース(?6.5M)」の二つのシナリオで示します。基にした年齢分布は国勢・国際推計(年齢区分の割合)を使いました。CIA+1

以下が推定(概算)です。数字は「党員を年代別に何%が占めるか(党員内の割合)」と、「その年代の人口に対する党員率(その年代に占める党員の割合)」の両方を示します。総党員はシナリオAで 約3.5百万、シナリオBで 約6.5百万 に合わせて算出しています(読み替え可能)。

注:以下は 推定レンジであり、北朝鮮の情報閉鎖・公開数値の不一致により不確実性が大きい点を繰り返します。根拠と仮定は文末にまとめます。

推定(シナリオ A:総党員 ≒ 3.5M)

年代 党員内の構成比(概算) 年代別党員数(概算) その年代に占める党員率(概算)
18?24歳 4?8% 0.17M 6?7%
25?34歳 10?18% 0.49M 12?13%
35?49歳 25?35% 1.10M 19?20%
50?64歳 18?25% 0.77M 30?32%
65歳以上 18?28% 0.96M 37?38%


推定(シナリオ B:総党員 ≒ 6.5M)

年代 党員内の構成比(概算) 年代別党員数(概算) その年代に占める党員率(概算)
18?24歳 4?8% 0.32M 12%
25?34歳 10?18% 0.91M 24%
35?49歳 25?35% 2.05M 36%
50?64歳 18?25% 1.44M 59%
65歳以上 18?28% 1.78M 69%


(※ 上表の「年代に占める党員率」は、各年代の人口推計を分母にして算出してあります。年代別人口は国際推計に基づく概算です。)ウィキペディア+1

解説・理由

  • 一般に 高年齢層ほど党員率が高いと考えられます。理由は(a)歴史的に大量募集が行われた世代が含まれる、(b)勤労・職場や行政の長期在職者・幹部に年長者が多い、(c)婚姻や出世により「良い出自(songbun)」の人が党員になりやすく、長く維持される、などです。HRNK+1

  • 若年層(18?24)は、青年組織から党に移る**「ポートフォリオ」**にあるものの、党のポジションや枠が限られるため 割合は低めに出ると推定されます。nkleadershipwatch.org

  • 脱北者調査では党員経験の比率が高く出る(31%など)ことがあるが、これは脱北者が都市・エリート寄り・高地位の出自が相対的に多い偏りを反映する可能性があるため、全国推計とは差が出る点に注意。PMC

不確実性(なぜ幅が大きいのか)

  1. 北朝鮮側の公式公開データは断片的かつ断続的で、時期・定義(準会員含むか等)により差がある。ウィキペディア

  2. 研究・報道ごとに「総党員数」の推定が大きく異なる(1980年代の3百万台、一部報道で2021年に6.5百万など)。ウィキペディア+1

  3. 年代別に確定した統計が公表されていないため、「年齢構成(国勢推計)」と「党員になりやすい社会層(songbun、職業、都市比率等)」を組み合わせた間接推定に頼らざるを得ない。HRNK+1

もしもっと精緻にしたければ(提案)

  • 「都市/農村別」や「職業別(工場・軍・党機関)」の党員比率を別に仮定して交差させる方法で、年代×地域×職業別の細密推定が可能になります(ただし更に仮定が増えます)。

  • 特定の学術論文や脱北者データベースを元にベイズ的に不確実性を定量化することもできます(必要なら作業します)。