江戸時代の日本人男性の平均身長と体重

Q.江戸時代の日本人男性の平均身長と平均体重は?

鎌倉時代の日本人男性の平均身長と平均体重は、発掘された遺骨の分析などから以下のように推定されています。

  • 平均身長:約158cm〜160cm

  • 平均体重:50kg前後

鎌倉時代の人々は、武士階級が台頭したこともあり、鍛えられた体格の者もいましたが、栄養事情は現代と比べると依然として良くなく、身長・体重ともに小柄でした。食事は主に米・雑穀・魚・野菜で、動物性タンパク質の摂取は限られていましたが、江戸時代よりは戦闘を意識した肉体づくりが必要だったため、やや頑丈な体格の者もいたと考えられています。



Q.江戸時代は「栄養失調の社会」だったのですか?

江戸時代の日本は必ずしも「栄養失調の社会」とは言えませんが、現代と比べると栄養バランスに偏りがありました。特に庶民の食生活は、基本的に米を主食とし、味噌汁や漬物、野菜を副食とするものだったため、タンパク質や脂質が不足しがちでした。そのため、現代基準で見ると「慢性的な栄養不足」に陥っていた人も多かったと考えられます。

江戸時代の食生活の特徴

  1. 主食は白米

    • 江戸の町民は精米した白米を主に食べていました。

    • 白米だけを多く食べると**脚気(ビタミンB1欠乏症)**になりやすく、江戸では「江戸患い」とも呼ばれていました。

  2. 動物性タンパク質の不足

    • 仏教の影響で肉食はほぼ禁じられていたため、肉類の摂取は少なかった。

    • 代わりに魚や大豆(味噌・豆腐・納豆)からタンパク質を摂取していたが、十分とは言えなかった。

  3. ビタミン・ミネラルの偏り

    • 野菜や海藻は食べていたが、調理法が限られ、現代と比べるとビタミンの摂取量は少なめだった。

    • カルシウムが不足しがちで、骨が弱い人が多かったとも言われる。

  4. 地域格差

    • 農村部の方が栄養状態は良かった(雑穀や芋類、魚介類をバランスよく摂取)。

    • 江戸の町民は白米を中心にした食生活だったため、脚気になりやすかった。

結論:栄養は偏っていたが、一概に「栄養失調の社会」とは言えない

江戸時代の日本人は、現代の栄養基準で見るとタンパク質やビタミンB1が不足しがちでしたが、完全に栄養失調というわけではなく、栄養バランスが偏っていた社会と考えるのが妥当です。特に、農村部では比較的バランスの取れた食事をしていたため、都市部の町人と農民では健康状態に差があったと考えられます。